1984年、ジャパンアクションクラブに入団し、真田広之の付き人になって36年。今や日本映画界の頂点を窺う存在になったのが堤真一(56)だ。
10月9日、主演映画「望み」の舞台挨拶に登場。妻役の石田ゆり子は堤を「求心力があって、みんながそこに集まって来るような空気があった」と称賛した。
「堤は1996年の『弾丸ランナー』以来、主演作はすでに20本近く、昨年も『決算!忠臣蔵』など2本。さほど派手さはないが、実は邦画屈指の実績を誇る俳優。同世代は唐沢寿明(57)、阿部寛(56)など大物揃いだが、映画のギャラについては彼らに伍する格付けといわれる」(映画記者)
堤の跳躍の年となったのが2005年。「フライ,ダディ,フライ」「ALWAYS 三丁目の夕日」で映画賞を総ナメにした。
「08年の『クライマーズ・ハイ』では、御巣鷹山墜落事故を追う新聞記者役で主演。05年のNHKドラマ版で主演した佐藤浩市の印象が強烈だったため“貧乏くじ”とも言われたが、激しさの佐藤に対し、スマートさでうまく差別化を図った。作品を俯瞰して役作りできることが監督たちに信頼される理由」(同前)
映画に比べれば、連ドラ主演は3本とやや控えめ。
「15年の『リスクの神様』は視聴率5.1%、17年の『スーパーサラリーマン左江内氏』は9.5%と今一つ。不思議なことに、テレビ画面ではさほど存在感を放たない。やはり本領は映画にある」(芸能デスク)