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連載シネマチャート

30年前に家族を捨てた父と発達障害の息子の「再生」の物語 「靴ひも」を採点!

シネマチャート

〈あらすじ〉

エルサレムで小さな車の整備工場を営むルーベン(ドヴ・グリックマン)は、数十年前に別れた妻が交通事故で死亡し、彼女と暮らしていた発達障害のある一人息子ガディ(ネボ・キムヒ)を、引き取ることになる。食事や睡眠などの生活習慣に関する独自のこだわりや、苦手なことも多いが、歌が好きでフレンドリーなガディは、ルーベンの職場や馴染みの食堂で人気者になっていく。共同生活に慣れて、お互いへのわだかまりが解けた頃、ルーベンが末期の腎不全と診断される。ガディは自身の臓器提供を希望するが、特別支援が必要なためドナーになれないと判定される。

〈解説〉

家族を捨てた父親が息子との関係を30年ぶりに再構築するヒューマンストーリー。発達障害のある息子を持つヤコブ・ゴールドヴァッサーの監督作。103分。

  • 中野翠(コラムニスト)

    ★★★☆☆ゴールは見えているようなものなので父と子の人物造型や攻防にもう一押し欲しい。明朗さに救われる“ちょっといい話”。

  • 芝山幹郎(翻訳家)

    ★★★☆☆父と子の関係のみならず、他の登場人物たちの関係も手を抜かずに描いている。D・グリックマンの芝居はさすがに安定。

  • 斎藤綾子(作家)

    ★★★★☆ガディの姿には、誰もが幼い頃の自分を投影したくなる素直さと愛嬌が。ラストの表情に彼ならではの深い想いを感じる。

  • 森直人(映画評論家)

    ★★★☆☆『レインマン』の系譜とも言えるくっきりした芝居の正統人情劇。寛容と自立をめぐる様々な課題を真っ直ぐ問い掛ける。

  • 洞口依子(女優)

    ★★★☆☆世界の映画を観ることで理解が深まる偏見や差別。映画というツールの魅力を改めて知る。既視感あれど収束が心地よい。

  • もう最高!ぜひ観て!!★★★★★
  • 一食ぬいても、ぜひ!★★★★☆
  • 料金の価値は、あり。★★★☆☆
  • 暇だったら……。★★☆☆☆
  • 損するゾ、きっと。★☆☆☆☆
©Transfax Film Productions 

『靴ひも』(イスラエル)
10月17日(土)よりシアター・イメージフォーラムほか全国順次公開
https://www.magichour.co.jp/kutsuhimo/

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