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連載完全版ドキュメント・北九州監禁連続殺人事件

2020/11/03

genre : ニュース, 社会

松永と緒方を、殺人容疑で再逮捕の方針

 これは、松永と緒方が隆也さんを衰弱死させたとして、捜査本部が彼らを殺人容疑で再逮捕する方針を固めたというもの。同記事によれば、捜査本部はこれまで、隆也さんの死亡時の状況について、緒方から任意で事情を聞いてきたが、彼女は「病死だった」などと述べて、一貫して殺意を否認。〈しかし、県警は、(1)両被告に精神的にも支配され、逃亡は不可能だった(2)十分な食事を与えず内臓疾患を致命的に悪化させた(3)救護措置も取っていない――などから殺人容疑での立件が妥当と判断。隆也さんの死因について、さらに複数の医師の所見を得たうえで立件に踏み切る方針〉(同記事より)というものだ。

 この報道の後で、私は福岡県警担当記者と会い、再逮捕の有無と第3回公判についての情報交換をしている。記者は言う。

「隆也さんに対する事件での再逮捕はやるようですが、どうやら第3回公判の後になりそうです。5月21日の公判では、6件の殺人についての起訴状朗読と罪状認否、あと検察側の冒頭陳述はやるでしょうけど、弁護側の冒頭陳述までは、今回やることは無理みたいです。松永側は全件を否認。緒方側は孝さん(仮名=緒方の父、当時61)については傷害致死を主張。由紀夫さんについては、殺人を認めますが“未必の故意”を主張し、他の被害者については殺人を認めるようです。あと、逮捕はされていませんが、隆也さんについては病死であるため、殺人容疑は否認するようです」

 なお、遺体解体に用いたとされる道具類が発見、押収されているとのこと。

※写真はイメージ ©️iStock.com

「小倉南区を流れる竹馬川で、少女の供述通りにナイフや包丁が複数出ているそうです。松永の指示で捨てに行ったらしくて、緒方の供述でも刃物が出ていると聞きました。県警は解体場所の『片野マンション』(仮名)で、住人がノコギリ音を聞いたとの証言を裏付けるため、同室で豚の骨をノコギリで切って実験しているみたいですよ」