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「誤報が多い」…ウォール・ストリート・ジャーナル記者たちが抗議文を出した理由

2020/11/02

 アメリカを代表する経済紙「ウォール・ストリート・ジャーナル(WSJ)」が揺れている。

「発行部数232万部を誇る世界最大の経済紙が社説などでトランプ寄りの姿勢を強め、編集部内でも対立が激化しているのです」(在米ジャーナリスト)

 10月16日の社説では、民主党大統領候補のジョー・バイデン前副大統領の次男に関する疑惑を取り上げて〈ワシントン政界関連で見られる地位悪用の典型的な例だった〉と指弾した。

©iStock.com

 この疑惑は大衆紙「ニューヨーク・ポスト」が報じたもの。2014年にウクライナのガス会社顧問が次男に、バイデン副大統領(当時)との面会を仲介してもらったことへの御礼のメールを送ったという内容だ。

「記事を担当した一人はFOXニュース出身の若手で、メールの出どころは『次男の物と思われる廃棄されたパソコン』。バイデン側は面会の事実はないと否定し、記事の信憑性に疑念が持たれ、フェイスブックなどは記事を拡散する投稿を制限し、他メディアは後追いしなかった」(同前)

“トランプ応援団”ぶりはこれだけではない。2016年の大統領選にロシアが干渉した疑惑が浮上すると、「民主党とロシアが共謀していたのか捜査すべき」と訴え、社説でトランプ氏の疑惑を捜査する特別捜査官に辞任を呼びかけた。