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2020/10/28

 悪運強ええ……と思ったが、翌27日、ニューヨーク・タイムズ紙が「トランプは過去15年間のうち10年間は所得税をまったく納めていない」とすっぱ抜いた。大統領選に勝った2016年の納税額はわずか750ドル(約8万円)だった。うちの娘がインターンで稼いで払った税金より少ないぞ!

「フェイク・ニュースだ!」トランプはいつものようにツイートしたが、反論のために納税記録を公開するわけでもないし、2016年の大統領選でも納税額を追及されて「減税のための手段がいろいろ法律で認められているから使っただけだ」と白状している。さらに息子二人が弁護するつもりで「給与税や不動産税は納めている」と言ってしまったので、所得税を払ってないのは事実だろう。

新しく最高裁判事になった保守派のエイミー・コニー・バレット氏 ©getty

学生時代の成績でバイデンをなじるも、絶対に自分の成績には触れないトランプ

 そして29日、民主党のジョー・バイデン候補と最初の討論会。司会は保守系テレビ、FOXニュースのキャスター、クリス・ウォレスだが、7月のインタビューでトランプが「バイデンは警察を解体するそうだ」と言った時、「彼は言ってません」とウソを指摘されて恥をかかされてから、トランプに敵視されている。

 死者20万人を超えたコロナ対策についてバイデンが「トランプは2月の時点で恐ろしさを知りながら何もしなかった。人命より株価を気にしてるから。もっと利口にならないと」と言いかけるとトランプは「利口なんて言うな! 貴様は学校じゃビリだったくせに!」と畳み掛けた。70過ぎて学校の成績で相手をなじるのも珍しい。ちなみにトランプは顧問弁護士(当時)マイケル・コーエンを使って「成績を漏らしたら訴えるぞ」と母校を脅していた。

 また、バイデンが、トランプが戦死者を「負け犬」と呼んだ件について、バイデンの長男ボー(脳腫瘍で死去)がイラク戦争の英雄だったと語り始めるとトランプは「ボーのことは知らないが」と割り込み、「次男のハンターはコカインで軍隊クビになったんだろ」と言い始めた。クビではないが除隊したのは事実なのでバイデンが「今は中毒を克服した」と言うとトランプは「次男は中国で金稼いでるらしいじゃないか」と食い下がって、戦死者を愚弄した件を有耶無耶にしてしまった。