「不動産への眼力は天才的」
「北海道から出て全国展開する際の似鳥さんの市場分析力、とりわけ不動産への眼力は天才的でした。06年にニトリが赤羽に東京本部を開設した際、私は土地の仲介を手掛けましたが、似鳥氏から『是非ここに建てたい』と指定された。赤羽の将来性を見据えていたのでしょう」
17年9月に東芝会館を買収したのも、東芝の経営危機を好機とみた“底値買い”だった。土地だけで30億円超とされる豪華施設。名前を「志高荘」と改め、調度類も似鳥氏の趣味に合わせて一新したという。
「政財界の知人らを接待する迎賓館として使っています。若い頃、スナックの取り立て屋を経験した似鳥氏は大のカラオケ好き。豪勢なカラオケセットが設置されており、抜群の美声で歌を披露してくれる。『ススキノ浪漫』というCDも出しています」(財界幹部)
地元・北海道愛も深い似鳥氏。札幌では中小企業経営者の会合にもまめに顔を出すなど、若手経営者の育成に力を入れている。
「実はDCMのルーツも北海道です。似鳥氏が、創業家出身の石黒靖規社長を知らないはずがない。今回はその2人が1つの会社を争う構図です」(同前)
“お値段以上”のプレミア価格で敵対的TOBに挑む似鳥氏。新たな「お買い物リスト」に島忠が加わるか。
