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「賞味期限を過ぎたら食べないほうがいい」が間違いである根本的な理由

また、輸入食品の場合には、日本に所在する輸入事業者が、製造加工業者から情報を得て期限を決定します。

たとえば豆腐は、数日で品質劣化し消費期限が付けられているもの、一定日数は品質を維持し賞味期限が表示されているもの、さらには常温で180日間日持ちするものまであります。それぞれの事業者が判断して表示しています。

牛乳も、消費期限が付いているものと賞味期限が付いているものの二通りあります。

殺菌方法によって異なるのです。多くの牛乳で取り入れられている「超高熱瞬間殺菌」(UHT)は120~150℃で1~3秒加熱するもの。このタイプの牛乳には賞味期限が付けられています。

一方、63~65℃で30分間加熱する「低温保持殺菌」の牛乳に付けられるのは消費期限。低温なので、超高熱瞬間殺菌ほどの殺菌効果がなく悪くなりやすく、消費期限が付けられているのです。

どちらの期限かは牛乳の場合、日付の横に明記されています。

3.賞味期限は多少過ぎてもおいしく食べられる

賞味期限は、科学的な検査等で得られた「おいしく食べられる期限」よりも少し短めに設定されています。たとえば、製造日から120日間、おいしく品質にまったく問題ない製品であれば、120に安全係数として0.8をかけ算して96日後を賞味期限とする、という具合です。この場合、賞味期限後の24日間は、おいしく食べられます。その後、緩やかに風味等は落ちて行きますが、すぐに食べられなくなるわけではありません。安全係数として1未満のどんな数字をかけ算するか。その判断は事業者自身に任せられています。

ただし、卵の賞味期限だけは意味が異なります。卵の賞味期限は「生で食べられる期限」です。

卵は、サルモネラ菌汚染を完全にゼロにすることができず、内閣府食品安全委員会の調査研究では10万個中3個、サルモネラ菌を中に含む卵が見つかりました。しかし、菌数はわずかでした。

卵を冷蔵し賞味期限内であれば菌は中で増殖しておらず、生で食べても発症にはつながりません。しかし、賞味期限を過ぎると、その後は卵の中で少しずつ菌が増えて行くとみられます。菌を多く食べると食中毒になるため、期限を過ぎたら加熱して菌を殺してから食べるべきです。