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月3万~4万円の収入で「辞める選択肢しかなかった」…ディズニーランド元ダンサーの失望

 東京ディズニーランドを運営するオリエンタルランドは10月29日、21年3月期の連結純利益が511億円の赤字になる見込みと発表した。通期の赤字転落は96年の上場以来初めてのことだ。

「9月末時点で約2530億円の現預金を保有しており、当面の資金繰りには問題はありません。ただ、東京ディズニーシーの大規模拡張プロジェクト(約2500億円)などを継続するほか、社債償還への備えも必要になる。手元資金を厚くしておく必要はあるでしょう」(メガバンク幹部)

東京ディズニーランド ©共同通信社

 他方で、売上高の回復が見込めないことから抜本的なリストラに踏み込む。約4000人いる正社員と嘱託社員の冬のボーナスを7割削減。そして時給で働くダンサーら出演者約1000人に対しては、窓口業務に移ることや退職などの選択肢を提示した。横田明宜常務も決算会見でこう述べている。

「基本的には雇用を維持したいが、ショーなどがしばらく実施できないため、ダンサーの方などには辞める選択をした方もいる」

 だが――。ディズニーの元ダンサーが証言する。

「『辞める選択をした』ではなく、『辞める選択肢しかなかった』です。会社側から突き付けられた条件は、出演の継続を希望する場合の手当は『半年で約22万円』。月3万~4万円の収入でどうやって生活していけと言うのでしょうか」

 それだけではない。