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連載シネマチャート

被害者が加害者に好意を持つ「ストックホルム症候群」の語源になった事件とは 「ストックホルム・ケース」を採点!

シネマチャート

〈あらすじ〉

1973年、ストックホルムで銀行強盗が発生した。実行犯のラース(イーサン・ホーク)はアメリカ人の名を騙り、幼い娘を持つ行員のビアンカ(ノオミ・ラパス)を含む3人を人質にとり、服役中の犯罪仲間グンナー(マーク・ストロング)を釈放させることに成功する。人質と交換に金と逃走車を要求するが、警察は彼らを銀行の中に封じ込めて、長期戦に持ち込んでいく。警察や政府の対応に不信感を募らせた人質たちは、ラースたちの境遇や人柄を知るにつれ親近感を覚え、両者は連帯感で結ばれていく。

〈解説〉

誘拐や監禁をされた被害者が、犯人に好意的な感情を抱く“ストックホルム症候群”の語源となった事件をベースにしたクライム・ドラマ。監督・脚本は『ブルーに生まれついて』のロバート・バドロー。92分。

  • 中野翠(コラムニスト)

    ★★★★☆もっとコメディ寄りにしたほうがリアルになったのでは? 犯人と行員との一蓮托生的な妙な連帯感。衣装・音楽の時代色。

  • 芝山幹郎(翻訳家)

    ★★★★☆スリラーともコメディともつかぬ作りだが、ゆるさが逆に効果的。不思議なショットと70年代北欧の空気も意外に馴染む。

  • 斎藤綾子(作家)

    ★★★★☆犯人ラースのお道化た優しさと人質ビアンカの逞しく前向きな母性を、素直に感情移入して楽しめた。これが実話とは。

  • 森直人(映画評論家)

    ★★★☆☆ブラックコメディ味を強くした『狼たちの午後』の趣。ややユルいが遊びの効いた脚色を楽しむ。ディランの選曲も良し。

  • 洞口依子(女優)

    ★★★★☆イーサンのギリギリの際を攻めてくる演技を面白がれればOK。不条理で多くのリスクを冒しながらも成功した犯罪メロ。

  • もう最高!ぜひ観て!!★★★★★
  • 一食ぬいても、ぜひ!★★★★☆
  • 料金の価値は、あり。★★★☆☆
  • 暇だったら……。★★☆☆☆
  • 損するゾ、きっと。★☆☆☆☆
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『ストックホルム・ケース』(カナダ、スウェーデン)
ヒューマントラストシネマ渋谷、シネマート新宿ほか全国順次公開中
http://www.transformer.co.jp/m/stockholmcase/

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