10万人以上が働く横浜・みなとみらい地区は、昼間と夜間の人口があまり変わらない住宅とビジネス街が共存するエリアだ。そんな活気ある地域にあって、全国から患者が来院する木津歯科のコンセプトは、「患者さんの一生を通じて口腔ケアを行う総合歯科医院であること」と、木津康博理事長・総院長は語る。
一般診療から先進的な専門診療まであらゆる治療を行う3医院

理事長・総院長
木津 康博 きづ・やすひろ
1997年東京歯科大学大学院歯学研究科修了。2019年より東京歯科大学口腔インプラント学講座臨床准教授。2020年より東京歯科大学口腔腫瘍外科学講座臨床准教授。
木津歯科は、みなとみらい駅から徒歩2分のビルに、健康保険診療を中心とした「デンタルステーションみなとみらい」と自由診療専門(歯科・口腔外科・形成外科)の「オーラル&マキシロフェイシャルケアクリニック横浜」、そして桜木町駅前にあるサテライトクリニックの「デンタルステーション桜木町」の3医院で総合歯科診療を行う。「デンタルステーションみなとみらい」には、小児歯科専門の「デンタルステーションキッズ」を併設し、あらゆる年齢の症状や状況に合わせた診療を行っている。
「3つのクリニックは隣接しており、X線検査などのデータを管理・共有できるので、患者さんは移動せずに治療にかかれる上、あらゆるライフステージに合わせた総合的なケアができます」

オーラル&マキシロフェイシャルケアクリニック横浜で特に多いのが、難症例のインプラント治療だ。インプラント治療は、顎の骨にインプラント体を埋入するため、骨や歯肉が少ないと難しくなる。歯周病になった歯の周りの骨は著しく衰退し、さらに虫歯、歯周病などで歯が抜けたまま放置していると、顎の骨は減ってしまうのだ。
「インプラントを埋入するために患者さんの顎の骨が足りていない場合は、血液内成長因子を移植する骨増生術を行います。当院では年間100例以上の実績があります」
手術では、最新のGPSナビゲーションシステムを今年から導入。より的確な位置に、高い精度でインプラントを埋入する位置を決めてくれるナビゲーションガイドが専門医を補佐することで、従来以上の高い治療結果を得られるようになり、患者にもドクターにもメリットが多いという。
診診連携による適切なプロのケアで世代を通じて患者の健康を支える
同院では、インプラントなどの手術前には、必ず血液検査も行う。歯科医院では少ないが、患者本人もわかっていない疾患に備え、全身状態を把握するのは当然だと考えるからだ。
積極的に取り組んでいるのが診診連携だ。診療所間の紹介による連携を意味し、同院を多く訪れるのは、他のクリニックから紹介された難症例のインプラント治療がほとんどを占める。
「骨の再生を伴うインプラントを行っていない他院から、患者さんを紹介していただいています。治療が終われば再度かかりつけ医に診てもらう、診診連携の形です」
この診診連携を支えるためにも大事なのが、先進医療の共有だ。木津理事長・総院長は、東京歯科大学口腔腫瘍外科学講座および口腔インプラント学講座の臨床准教授でもあり、20年来のインプラント治療の講師・インストラクター経験を持つ。定期的に講演会やセミナーを開催し、全国から年齢問わずドクターが定期的に集まり、症例についてディスカッションを重ねる。こうした積み重ねが、歯科全体の技術力の底上げにつながる。
コロナ禍にあって、定期検診ができずにインプラント周囲炎(歯周病)などになってしまった人が多いという。歯周病菌は心筋梗塞、心臓病、肝炎、早産などをもたらし、認知症のリスクを引き上げる。こうしたことの予防のためにも、プロフェッショナルケアはとても大事だ。
「口の中のケアは全身の健康に関わります。歯の管理について、信頼して相談できるかかりつけ医となれることを目指しています」

INFORMATION
医療法人社団 木津歯科
〒220-0012 横浜市西区みなとみらい4-6-2
みなとみらいグランドセントラルタワー2F
TEL.045-232-4441
https://kizu-dental.jp/
出典 : 文春ムック スーパードクターに教わる最新治療2021
