〈あらすじ〉
主婦のクララ(ゾーイ・カザン)は、夫の暴力から2人の息子を守るためにマンハッタンに逃げてきたが、すぐに行き場を失う。教会で「赦しの会」というセラピーを開いている看護師のアリス(アンドレア・ライズボロー)は、3人に寝場所を貸し与える。次男の入院がきっかけで夫に居場所を知られたクララたちを、アリスは馴染みのロシア料理店に連れて行き、マネージャーのマーク(タハール・ラヒム)が親子を自分の部屋に匿うが……。
〈解説〉
創業100年を超える老舗ロシア料理店が、様々な境遇の人を受け入れ、繋ぐ、ヒューマン・ドラマ。主演のゾーイ・カザンは巨匠エリア・カザンの孫娘。『人生はシネマティック!』のロネ・シェルフィグ監督が脚本も手掛けている。115分。
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中野翠(コラムニスト)
★★★★☆NYの内側の生活感あふれるエピソード。短編集を読むように面白く観たが、ややデザインしすぎ? ビル・ナイで救われた。
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芝山幹郎(翻訳家)
★★☆☆☆貧困や暴力の厄介さを解きほぐしたいのだろうが、苦痛や悲惨の描き方が新聞記事の切抜きだ。B・ナイの引き技が救い。
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斎藤綾子(作家)
★★★★☆世間から爪はじきに遭った者同士がゆるゆると集い、互いに誠実に対応し、優しさを押し付けない、気持ちの良い物語。
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森直人(映画評論家)
★★★★☆甘い情緒で包んだ都市のリアルな澱み。俯いた庶民のそばに希望の花をそっと添えるデュヴィヴィエやキャプラの後継。
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洞口依子(女優)
★★★☆☆ミラクルな連鎖が起きて救われるそんな街であって欲しいNYへの伝言か。ゾーイとラヒムとビル・ナイとケイレブの奮闘。
- もう最高!ぜひ観て!!★★★★★
- 一食ぬいても、ぜひ!★★★★☆
- 料金の価値は、あり。★★★☆☆
- 暇だったら……。★★☆☆☆
- 損するゾ、きっと。★☆☆☆☆
『ニューヨーク 親切なロシア料理店』(デンマーク、カナダ、スウェーデン、仏、独)
12月11日(金)よりシネスイッチ銀座、新宿シネマカリテ、YEBISU GARDEN CINEMAほか全国順次公開
http://www.cetera.co.jp/NY/
