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患者さんの痔の種類と進行度に応じ最適の治療を選択し提供する

医療法人一誠会 川﨑胃腸科肛門科病院(茨城県日立市)/みと肛門クリニック(茨城県水戸市)

2020/12/21

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茨城県北部地域における消化管・肛門診療の老舗的存在。国内で望みうるほとんど全ての肛門手術に対応し、近年は肛門・直腸から婦人科・泌尿器科領域へと診療範囲を拡大。川﨑俊一理事長・院長に現状と将来展望を聞いた。

肛門に強い消化管専門病院 全種類・進行度の痔に対応

理事長・院長
川﨑 俊一 かわさき・しゅんいち


1995年東京医科大学卒業。同大学病院、肛門専門病院を経て、2014年から現職。日本外科学会認定外科専門医、日本大腸肛門病学会認定大腸肛門病専門医、医学博士。

 痔は、国民の3人に1人が患っているといわれるほどポピュラーな病気であるにも関わらず、痔に集中的に取り組んでいる病院は全国的に見ても決して多くはない。そんな中で、茨城県日立市の川﨑胃腸科肛門科病院は、同県水戸市の関連施設「みと肛門クリニック」と連携しながら、痔を中心とする肛門科疾患をはじめ、胃・大腸・直腸、および直腸に隣接する下腹部の諸臓器に対する医療に注力し、茨城県北部地域の住民にとって心強い「おなかと肛門の健康」の拠点となっている。

「まず、痔には、痔核(いぼ痔)、裂肛(切れ痔)、 痔瘻(じろう/あな痔)の3種類があって、それぞれ原因と成り立ちが違い、治療法も異なります。当院では、個々の患者さんの痔の種類や進行度や患者さんの希望などを考慮しながら、最適の治療を選択し実施しています」

 こう語るのは、同院院長の川﨑俊一医師。多忙な院長職と並行して、日々外来診察室で患者に対面し、手術室では多くの手術で自らメスを握る超ハードワーカーだ。

 川﨑院長は続けて言う。

「3つの痔のうちで最も多いのが痔核ですが、その治療法は病気の進行度によって異なります。中程度までの痔核は、基本的に排便コントロールの指導と薬の使用で対処し、それ以上に進行した痔核には、切除やALTA療法などの治療を行っています」

 
 

 進行した痔核に対して行われる手術としては、切除とALTA療法が最も一般的だが、2つの術式を同時に用いる併用手術が行われることも多く、同院ではALTA療法の国内導入当初から数多くの併用手術の実績を重ねている。

 また、痔核の手術法としては、このほかにも、 PPH、 ACL、ムコペクシー、結紮(けっさつ)など、さまざまな方法が存在している。

「この中には、術後の痛みが少ない、仕上がりが美しいなど大きな長所を持つものもあるので、痔の手術が必要といわれた方は、検討してみる価値があります。ちなみに当院では、これらの方法がすべて実施可能です」

胃腸の内視鏡に大きな実績 直腸の隣接臓器にも対応

 病院名が示す通り、同院の診療範囲は、胃から小腸・大腸を経て直腸・肛門に至る消化管の全部にわたるが、その範囲の広さに加え、各臓器の診療内容の多彩さも大きな特色となっている。

「上部および下部消化管内視鏡検査に注力しているのは、胃腸科を標榜する施設として当然のことですが、最近は特殊な光源を使用したNBI内視鏡によりがん発見率の向上に努めているほか、大腸では、病変の発見後、そのまま内視鏡観察下に病変の切除を行う内視鏡的ポリペクトミーなども積極的に実施しています」

 便通の異常を伴う消化管疾患は痔のほかにもさまざまなものがある。

「排便時の出血を訴えて来院する患者さんの中には時おり、潰瘍性大腸炎やクローン病など、大腸の難病を抱えた方がおられます。そのような方にはバイオ製剤による先進的な治療を行うこともあります。一方で、過敏性腸症候群(IBS)のように本人にとっては深刻なのに、その深刻さが他人に理解されにくい疾患や症候群があり、これに対しても、当院は患者さんの立場に立って真剣に取り組んでいます」

 その他、同院で治療を行っている腸関連の疾患に、鼠径ヘルニアがある。内臓を保護する腹膜や腸の一部が鼠径部付近から外に飛び出してくる疾患で、中高年に多く、手術以外に適切な治療法が存在しない。同院では、腹腔鏡手術を含む豊富な治療経験を有する医師が本疾患の診療を担当しており、今後さらに実績を伸ばしたい考えだという。

 また、同院では、骨盤内臓器の臓器脱にも真摯な関心を寄せる。高齢の女性で、骨盤底の筋肉が弱くなり、膣付近の臓器が脱出してくる疾患で、膀胱脱、子宮脱、直腸脱などが起こり、根治的治療はやはり手術以外にない。

「従来は、膀胱脱は泌尿器科、子宮脱は婦人科、直腸脱は消化器外科と、各々の臓器を別々の診療科が治療する場合が多かったのですが、当院ではこれらを一つの疾患として統合的にとらえ、治療を行っています」

 これらに加えて、同院では今後、泌尿器科の診療も充実させていく考えだ。

「泌尿器科は現在、不定期ですが、手術支援ロボット・ダヴィンチを用いた前立腺手術の術者として高名な志賀淑之医師が外来を担当し、男性の前立腺肥大を中心に診療を行っています。今後は、前立腺生検なども行いながら、前立腺がんの早期発見機能を持つ診療科に発展させていきたいと考えています」

定期的に市民公開講座(痔・便失禁・尿漏れ・骨盤臓器脱)を実施。最新情報は病院ホームページをご確認ください。
定期的に市民公開講座(痔・便失禁・尿漏れ・骨盤臓器脱)を実施。最新情報は病院ホームページをご確認ください。

茨城県北部をカバーする消化管・肛門診療の拠点に

 茨城県北部地域における消化管・肛門診療のネットワーク構築を目指す川﨑胃腸科肛門科病院は2015年に、県都水戸市に分院として「みと肛門クリニック」を開いた。同クリニックは、水戸市内の患者を診察し、外来でできる範囲の治療を行い、入院・手術が必要な場合は日立市の本院へ紹介し、手術が終われば分院に戻って術後ケアを行うという形で、本院─分院の連携関係を築いている。

「このとき、患者さんにとって水戸─日立間の移動が困難な場合は、病院の無料送迎車を出すので、患者さんに余計な負担を与えません」

 現在、本院の新築・移転計画が進行している。手術室など診療設備の拡充と、交通アクセスの良好な土地への移転により、本院の連携ネットワーク拠点としての機能強化を図るもので、実現の暁には、本院─分院間の移動時間の短縮はもとより、県北端部やいわき方面からのアクセス時間の短縮も期待されている。

「病院を新築し、診療機能を強化することは、私自身の仕事をさらに増やすことになるかもしれません。『よせばいいのに』という気持ちもないではありませんが、その一方で、茨城県北部の患者さんを当院が診なければ、だれが診る? という気持ちも打ち消すことができません」

 結局、地域医療への使命感が川﨑院長の日常を支えている。

INFORMATION

川𥔎胃腸科肛門科病院
■診療科目/内科、外科、消化器内科、消化器外科、肛門内科、肛門外科、泌尿器科、婦人科
〒316-0002 茨城県日立市桜川町3-3-19
TEL.0294-36-1800
http://www.kawahp.net/

INFORMATION

みと肛門クリニック
■診療科目/肛門内科、肛門外科
〒310-0852 茨城県水戸市笠原町978-27 IPICビル2F
TEL.029-291-3411
http://www.mitokomon.net/

出典 : 文春ムック スーパードクターに教わる最新治療2021