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【写真多数】「エラー車も香港トミカもたまらない」6000台保持のコレクターがトミカ50周年に思うこと

トミカインタビュー#2

2020/12/18
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 1970年に発売され、今年で50周年を迎えたミニチュアカーのトミカ。

 コレクターのあなんどいる氏(@doil_aggregator)に、6,000台にもおよぶコレクションのなかから特に希少価値の高いものを厳選して紹介してもらった。(全2回の2回め/前編を読む)

希少なエラーのフェアレディZ、香港トミカ

ーーエラー切手やエラー硬貨のように、やはりトミカの場合もエラー車は希少ですか?

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あなんどいる そうですね。生産ラインのミスみたいな感じで生まれたフェアレディZを持っています。黄色の車体で内装が赤というものなんですけど、この黄色のフェアレディって本来は内装が黒なんですよ。でも、パトカー仕様のフェアレディは内装が赤。生産の過程で、黄色のフェアレディの車体とパトカー仕様の赤い内装が混じってしまったのでは、と推測もされていたり。とにかく希少ですね。

 極めて少ない数にはなりますが市場に出てはいるので、コレクターの間ではバリエーションのひとつとして認定されているんですけど、まず見ることのないレア中のレア車ですね。

フェアレディ 280Z-T(黒箱トミカ)「お金を積めば買えるとか、そういう話ではなく、数が少なすぎて出会う機会がない。でも、リサイクルショップで見つけてしまいました。その時は、さすがに冷静ではいられなかったです」(あなんどいる氏)

ーーマニアやコレクターにとって、喉から手が出るほど欲しいトミカの代表格ってありますか。

あなんどいる 1972年頃に製造された“香港トミカ”ですかね。トミカが1970年に発売されて売れ行きをどんどんと上げていくなか、日本で生産が追い付かなくなって香港で一時期だけ生産したんです。結果的に質がちょっと悪かったので、一瞬で生産をやめたから数も少ない。そうした背景と数の少なさもあって、レア車になっています。

 種類は6種類あって、そのうちの3つであるカペラ、セドリック、スプリンターを持っています。最もレアとされているのが三菱のギャランなんですけれども、これがレアな香港トミカの中でも群を抜いてレアで。そうそう出てくるものでもないですし、出たところで到底買えるような値段でもない。

ーー出てきたとして、どれくらいの値段が付きますか。

あなんどいる 私が求めているような、箱付きできれいな状態となると、安くても25万とか。東京のお店だったら30万とか。1台の値段でですよ。