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連載サウナ人生、波乱万蒸。

もはやサウナという名のテーマパーク 熊本「湯らっくす」が西の聖地になった理由

もはやサウナという名のテーマパーク 熊本「湯らっくす」が西の聖地になった理由

「湯らっくす」社長・西生吉孝 #2

2020/12/26
note

 会社の経営が順調に盛り返す中、突然の出家宣言。MADMAXの面目躍如というべきか、西生の行動は常に想像のはるか上を行く。

「千利休が着た5万円の作務衣を着て写経とかしてました」

「会社を立て直せたじゃないですか。その時はマネージメントが全てうまくいって、売上が過去最高になって。たったこれだけの成功体験で、自分は天才だと勘違いしたんですよ(笑)。それで千利休が着たっていう5万円ぐらいの作務衣を騙されて買って(笑)。気に入ってそれをずっと着て、写経とかしてました。そのまま飲みに行ったり。当然みんな嫌がるんですよ、気持ち悪いじゃないですか。でもよく覚えてないんですよ、僕も。あの当時の気持ちは(笑)。でもそれもすぐに終わりました。あっという間に売上が落ちていったんで。それで目が覚めたというか、またちゃんとしなきゃいけないなと」

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 しかし、つかの間の出家生活は無駄ではなかった。このことがひとつのきっかけになり、西生は後に湯らっくすの温浴事業と並ぶ、もう一つの事業の柱になるヨガに興味を持ち始める。転んでもタダでは起きないところはさすがとしか言いようがない。

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