昭和34年(1959年)創刊の総合週刊誌「週刊文春」の紹介サイトです。最新号やバックナンバーから、いくつか記事を掲載していきます。各号の目次や定期購読のご案内も掲載しています。

2020/12/28

 海は繋がっていますから、国際社会との連携は不可欠です。海洋プラスチックごみの最大の流出国と言われているのは中国、2番目がインドネシアです。

 アジアからのプラごみは、日本の沿岸へ流れ着きます。そのため、中国、韓国とは「日中韓3カ国環境大臣会合(TEMM)」という枠組みでも、この対策を議題に含めてきました。他のアジアの国々とも、一緒に取り組んでいく必要があります。

©iStock.com

 プラスチックの原料は石油ですから、プラごみについて考えることは化石燃料に依存する社会のあり方を見直すことにも繋がります。日本でエネルギー政策の議論といえば、国民的な関心の高い原発が中心です。しかし世界の気候変動の文脈では、石炭です。石炭火力こそ、CO2を最も排出する電源だからです。

 日本では2011年の福島第一原子力発電所の事故以降、石炭、石油、LNG(液化天然ガス)への依存度が上がっています。こうした化石燃料を輸入するため、年間で海外に約20兆円を払っているというデータもあります。

環境技術は経済の覇権も握る?

 一方で世界は、脱化石燃料、再生可能エネルギーへ向かって、日本が想像している以上のスピードで動いています。環境に優れた脱炭素のエネルギー技術は経済の覇権まで握る様相で、その方向でルールメイキングを進める動きがある。

 我々も手をこまねいているのではなく、日本の優れた技術がマーケットシェアを取る環境を作っていかなければなりません。その一歩は、まさに今からです。

 気候変動とエネルギー政策は、別々に議論していても進みません。

 パリ協定の下で、先進国として、脱炭素社会に向けて貢献する意思を示す必要があります。そこで私は大臣就任以来、化石燃料依存から再生可能エネルギーへのシフトに注力してきました。環境省が独自にやれるのは需要サイドへの働きかけであり、国民や自治体の中から、再生可能エネルギーの普及を求める声が大きくなるようにあらゆる努力を重ねてきました。