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《箱根駅伝2021準優勝》創価大の大躍進 聖教新聞はどう報じたのか

2021/01/05

 今年の箱根駅伝、主役は創価大だったのではないか。

 往路優勝を決め、復路も優勝争い。最後は駒大が逆転して総合優勝したが創価大の躍進が注目を集めたのは間違いない。

創価大学の5区を走った三上雄太選手 ©AFLO

 新聞マニアとしては記事でもじっくり読みたくなった。そこで考えた。

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 巨人の優勝記事を味わいたいならスポーツ報知だ。阪神が優勝したらデイリースポーツだろう。では創価大の記事を読むならどの新聞がふさわしいか――。

 聖教新聞である。この一択しかない。ほかに何がある。

 こういうときの「専門紙」は面白い。今から3年前、2018年の夏の高校野球で秋田県の金足農業高校が活躍した。あのときは「日本農業新聞」も金足農業を連日報道していたのだ。私は大会期間中の日本農業新聞をすべて読んでみたが独自ネタが満載だった。

 たとえば応援団は広い甲子園球場でも声が届くように学校にある水田で声出し練習をしたという。金足農業を通じて農業にたずさわっている人たちの人生も日本農業新聞は報じていた。「専門紙」「業界紙」ならではの熱さ。

 というわけで今回は「聖教新聞は箱根駅伝をどう伝えたか」。

4区を走った嶋津雄大選手で首位を奪取 ©AFLO

聖教新聞が報じた創価大陸上部の躍進

 さっそく1月4日付の聖教新聞を読むことにした。電子版なら会員登録をすればある程度の記事は読めるだろう。しかし私はやはり「紙」にこだわりたい。なので最寄りの聖教新聞の新聞販売店を調べ、電話して聞いてみることにした。

 1月4日の昼すぎに電話すると何回かけても留守電。ようやく13時過ぎにつながった。

「すいません、聖教新聞を購読していないのですが駅伝の記事を読みたくてお電話しました。一部売りは可能ですか」

「ああ(笑)、いいですよ」

 朗らかに答えてくださった男性。店主だろうか。すると、

「私、1人で集金や配達をやってまして留守が多いんです。今からまた出ますので新聞を袋に入れて置いておきます。お金は店先の箱に入れておいてください」

 値段を聞くと一部「77円」。安い!