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山田哲人40億円、小川泰弘7.5億で残留……ヤクルトはなぜ「住めば都」なのか

「記者の間では『2020年のプロ野球はオフが本番』と言われていたが、驚くほど静かに終わった。FA市場の主役だったヤクルトの主力が軒並み残留でしたからね」(スポーツ紙デスク)

“Mr.トリプルスリー”山田哲人(28)に7年総額40億円、エースの小川泰弘(30)に4年総額7.5億円、抑えの石山泰稚(32)に4年総額7億円を費やし、FA流出を阻止したヤクルト。さらに青木宣親(39)とも3年総額10億円で契約を更新するなど主力選手と“生涯契約”を締結している。

青木(左)と山田

 コロナ禍の昨季は各球団とも大幅赤字に転落。「19年度まで入場料収入が好調だったヤクルトも、20億~30億円とも言われる赤字に終わった」(番記者)というが、無いはずの袖がなぜ振れたのか。

「コロナ禍で免疫力を高める『腸活ブーム』が追い風となり、ヤクルト本社の業績が好調なのです」(同前)

 ヤクルト本社の2021年3月期の連結純利益は、過去最高益を更新する400億円の見込みである。

「本社が球団の主力流出による人気低下に危機感を覚えていたことも、資金面での全面的なバックアップにつながりました」(同前)

 ただ、従来は年俸を上げ渋る傾向が強く、選手からは不満の声が上がっていた。

「小川は契約更改のたびに条件面に不平を漏らし『FAの権利を取ったら絶対に使いますよ』と言い切っていた。しかし今回は予想外の好条件に加え、外に出るより“ステイホーム”という時流もあって思い直したようです」(前出・デスク)