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コロナで来場者減少の動物園・水族館が「カワウソの手」も借り、クラウドファンディングでこだわりの返礼品

source : 提携メディア

genre : ニュース, 社会, 経済

「カワウソの手」も借りる 動物園、水族館の苦境救う返礼品―コロナ禍でCF好調

手形を押した色紙を持つカワウソ(大分マリーンパレス水族館提供)

 ライオンが傷を付けたジーンズ、イルカの骨髄画像―。新型コロナウイルスの感染拡大で来場者の減少に苦しむ動物園や水族館が、こだわりの返礼品を提供するクラウドファンディング(CF)が好調だ。目標を上回る寄付だけではなく、激励のメッセージも多く寄せられる。

 生き物との触れ合いが人気の動物園「ノースサファリサッポロ」(札幌市)はコロナ拡大以降、入園者が例年の3分の2に減少。年間1億円超の運営費の足しにしようと昨年5月、インターネットで資金を募った。

 「唯一無二の恩返しを」。動物園らしい返礼品にこだわり、米国で熊が傷を付けたジーンズの人気が高いことに着想を得て、ライオンによるダメージジーンズの製作に挑戦することにした。

ペンギンの足跡が付いたTシャツ(大分マリーンパレス水族館提供)

 ただ、ジーンズに肉の匂いを付けて試したところ、ライオンが興奮し過ぎて半ズボンになるまで破けてしまう失敗も。試行錯誤を繰り返し、おりの中にぶらさげたところ、返礼品としての完成度が大幅に高まったという。7万円という高額寄付だったが30人以上から申し込みが殺到。他の返礼品にも人気が集まり、開始から1カ月強で、目標額2500万円の約1.6倍が集まった。

 同園を参考にしたのは「大分マリーンパレス水族館」(大分市)。サメの歯や、感染症を患ったイルカの骨髄CT(コンピューター断層撮影)画像など珍しい返礼品をそろえた。

 1番人気はカワウソの手形の色紙だが、同館獣類グループリーダーの柳沢牧夫さん(48)は「調子が良い日は5枚くらい手形を取らせてもらえるが、駄目な日は駄目」と苦笑い。ペンギンの足にインクを付けて歩かせた足跡Tシャツは「一枚一枚味わいがあって、自分も着たいと思うデザイン」と手応えを語る。

 各地の動物園や水族館には、寄付だけでなく、激励や感謝のメッセージなども寄せられている。

 ノースサファリサッポロには「動物のエサにして」と近所のスーパーなどからバナナやリンゴ、豚肉が持ち込まれた。ダチョウの卵などを返礼品にした群馬サファリパーク(群馬県富岡市)には「子どもの頃、家族旅行で行った楽しい思い出。応援しています!」などとファンからのコメントや手紙が3000通以上届いた。

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