大湊社長は小誌の取材にこう答えた。
「僕が指示したという認識はない。新潟、群馬、栃木の各拠点にいる『拠点長』に細かい割り振りは任せている。弊社では基地局の保全と登録点検を合わせて、新潟、群馬、栃木の各県で4000から5000件ずつ行っているので、もしかしたら社長が知らないけど、そうした不正があったのかもしれない。ですが、会社の悪いことはすべて私の責任です」
不正点検を行っていた場合、どうなるのか。総務省電波環境課認証推進室の担当者が話す。
「悪質性や故意性、重過失性を個別に判断したうえで、事業者には行政指導や措置命令、業務停止命令が下されます。免許人(ソフトバンク)は定期検査の義務があります。適正な検査が行われていないなら、検査はやり直すことになります」
ソフトバンクの広報本部はこう回答した。
「クラフテックジャパンへの登録点検業務の直接発注はありませんので、ご指摘の問題について把握・認識していません。事実関係が分かりませんのでコメントは控えます。問題があることが分かれば厳しく対処してまいります」
1月14日(木)発売の「週刊文春」では、不正検査の実態や、国家資格を取得する際の虚偽申請、大湊社長の人物像、ソフトバンク幹部がフィリピンパブで受けていた接待などについて詳報する。

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