文春オンライン
国立博物館表慶館で振り返る建築史 日本人が愛した「暮らし」と「かたち」

国立博物館表慶館で振り返る建築史 日本人が愛した「暮らし」と「かたち」

アート・ジャーナル

2021/01/16

 美術館へ行かずとも見られる、最も身近なアートのジャンルといえば建築だ。

 辺りを見渡せば目に入る住宅や店舗、オフィスビルに寺社は、どれも私たちの美感を反映した立派な表現。そこから風土や国民性、社会のありよう、ときの権力との関係、そしてもちろん実用性と、いろんな影響を読み解くのはおもしろい。

 

 かように建築はどこでも楽しめるけれど、歴史を画する代表例を見ていこうと思うと、あちらこちらに散在していてなかなか大変。

ADVERTISEMENT

 そこで、模型である。

 精巧につくられた建築模型を集め、日本建築史に残る主要作品を一挙に展観できる「お得な」展覧会が開催中だ。東京国立博物館表慶館での、「日本のたてもの −自然素材を活かす伝統の技と知恵」。