大手鶏卵生産会社「アキタフーズ」(広島県福山市)の秋田善祺・前代表(87)が吉川貴盛・元農林水産相(70)に計500万円を渡したとして東京地検特捜部に贈賄罪で起訴された問題。アキタフーズが農水族の政治家に加えて、農水省の幹部やOBを接待していたことを示す内部資料を「週刊文春」は入手した。
その内部資料とは、アキタフーズの秘書が記録していた“裏手帳”のコピー。
そこには、農水省の本川一善・元農水事務次官と大野高志・元畜産部長が、秋田氏と頻繁に会食していたことが記されている。
2019年1月15日に〈18:30 大野・本川氏(八芳園)〉
4月23日に〈18:00 大野・本川氏会食(うかい亭)千疋屋メロン×1〉
11月1日に〈本川・大野氏会食(水簾)〉
いずれも都内にある高級和食店であり、4月には1個1万円を超える千疋屋のメロンを手土産として受け取ったとみられる。
香川県出身の本川氏は東大法学部を卒業後、1979年に農水省に入省。エースと言われ、順調に出世。事務次官を最後に2016年に退官し、翌年に全農の経営管理委員に就任。昨年3月からJRA(日本中央競馬会)副理事長を務めており、年間2000万円以上の報酬を得ている。
一方の大野氏は、2018年に退官後、日本食肉格付協会に再就職し、現在は会長を務めている。