「体育会系の社員は順風の時はガンガンいくけど……」
「次の経営者が今後も勝ち続けられるとは限りません。ウチは体育会系の社員が多い。順風の時はガンガンいくけど、ひとたび逆風になれば、心がポキッと折れるんちゃうかと心配している」
今回、新社長に据えた石井専務は「心がポキッと折れない」タイプなのか。
「高校時代は花園に出場したラガーマンだけあって、心身ともにタフ。ただ、長く歩んできた化学品部門は業績好調とはいえ、地味な分野で、社長候補として名前が挙がったことは少ない。岡藤氏の“傀儡”という感は否めません」(同前)
かたや、ファミマの細見新社長は「将来の社長候補」(同前)と目されてきた。
「スキンヘッドに洒落たクラシックなメガネ姿、極太のストライプ柄スーツがお気に入りです。尼崎育ちで関西弁ですが、気配りは細やかで商売上手。キャラクターからして、まさに“ミニ岡藤”と言っていい存在です」(メガバンク幹部)
“本家”と同じく繊維部門出身。食品流通部門長などを経て、会長肝煎りの「第8カンパニー」プレジデントに就任し、ファミマのTOBなどを主導してきた。
「伊藤忠は『今年はファミマで稼ぐ』と宣言していますが、20年上期は初の最終赤字に転落するなどセブンやローソンに劣勢を強いられている。改革に失敗すれば、細見氏の更迭もあり得るでしょう」(同前)
岡藤氏の好きな番組はテレビ朝日の「人生の楽園」だが、“第二の人生”を歩むのは当分先のようだ。
