1月27日、突如として千代田区内で記者会見に臨んだ過激派「中核派」の最高指導者、清水丈夫議長(83)。民主主義や資本主義の限界が大真面目に論じられる時代に“アジ演説”でどんな新機軸を打ち出すのか注目されたのだが……。
中核派、正式には「革命的共産主義者同盟全国委員会」は日本共産党から離れた後に1963年に同じく過激派の革マル派と分裂して誕生した団体だ。71年には警察官が殺害された渋谷暴動事件に組織的に関与。その後も暴力革命を掲げ、当局は「極左暴力集団」としてマークを続けてきた。
清水議長は69年から「非公然」と呼ぶ潜伏活動を開始。75年に当時の書記長が革マル派に殺害されて以降、最高指導者として君臨してきた。だが、昨年9月の集会でおよそ半世紀ぶりに公に登場。住民票も長年、存在しなかったが、集会の直前に中核派が拠点を置く「前進社」(江戸川区)を住所地とし、住民登録を復活させたという。
そして今回、テロ闘争を内部で見てきた人物に直に見解を質せるとあって各社の記者たちは覚悟を持って会見に臨んだわけだが、
「資本主義をぶっ倒すために闘わなければならない! 全労働者階級人民に訴えようと思った」
潜伏活動を終えた理由をマイク前で手振りを交えて、そう語った清水議長。社会部記者が明かす。