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「ササニシキ送りますよ」菅首相長男の“接待攻勢”音声

 衛星放送事業などを手掛ける東北新社に勤務する菅義偉首相の長男・菅正剛氏らが、総務省幹部を高級料亭などに招いていた「違法接待」問題。総務省は24日、公務員倫理法違反にあたるとして、接待を受けた官僚の懲戒処分を発表する予定だ。だが、こうした問題を起こした張本人は、衛星放送事業に関わる官僚たちに接待を持ちかけ、飲食代を支払い、手土産、タクシーチケットなどの金品を渡していた正剛氏ら東北新社だ。正剛氏らは、どのような接待を行っていたのか。現場音声からは、その接待攻勢ぶりが浮かび上がる。音声は、接待が行われた店に客として入店した複数の「週刊文春」記者が、付近の座席から録音し、他の客の声や雑音などを専門業者に依頼して除去し、解析を進めてきた。

菅首相 ©文藝春秋
接待4人組(右から谷脇氏、吉田氏、秋本氏、湯本氏)

秋本氏 秋田はブドウできないでしょ?

木田氏 りんごさんしかできない。

正剛氏 いや、米もできますよ、さくらんぼもできますよ。送れって感じですか(笑)。

木田氏 いやいやいや(笑)。いいよ送んなくて。

正剛氏 ササニシキ、送りますよ。

木田氏 米はいらない、めんどくさい。米はいらない。

正剛氏 桐箱に入ったさくらんぼ、いつか送りますよ。

 六本木の小料理屋のカウンターで、正剛氏と木田氏に挟まれていたのが秋本芳徳情報流通行政局長(当時)だ。これまでの総務省の調査で、秋本氏は少なくとも計7回、計10万3276円(1人当たり)の接待を受けていたことが明らかになっている。秋本氏の面前で繰り広げられるこうしたやり取りからは、正剛氏ら東北新社側が許認可権を持つ総務官僚に金品を贈ろうとする行動が、常態化していた様子が見て取れる。この日、秋本氏はベルギー王室御用達の高級チョコ「レオニダス」(2000円分)を受領している。

接待前後はいつもタバコをふかす正剛氏

 さらに後段ではこんなやり取りもあった。