〈あらすじ〉
1999年、アメリカ国防総省空軍省。エリート官僚のハフマン(セバスチャン・スタン)は、1966年にベトナムで戦死した医療兵のピッツェンバーガー(ジェレミー・アーヴァイン)の、名誉勲章授与に関する調査を命じられる。彼の両親や戦友のタリー(ウィリアム・ハート)が何度名誉勲章授与を請願しても、30年以上も武勲が認められなかったのだ。出世至上主義で野心家のハフマンは、当初は調査に気乗りがしなかったが、退役軍人たちの証言を集めるうちに、ピッツェンバーガーの勇気ある行動に心を動かされる。そして、彼に名誉勲章が授与されなかった背景に隠された、ある陰謀に気付く。
〈解説〉
ベトナム戦争で多くの命を救った兵士の実話を、脚色した社会派ドラマ。『ファントム 開戦前夜』のトッド・ロビンソン監督・脚本作。116分。
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中野翠(コラムニスト)
★★★★☆二つの時代の往還という構成がややこしいが、密林の戦場での瞬時の決断、さすがに胸を打つ。C・プラマーで☆一つ奮発。
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芝山幹郎(翻訳家)
★★★☆☆傷や犠牲について考えさせる映画だが、映像に陰翳が足りない。老練な助演陣がゲスト出演に見えるのは脚本の責任。
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斎藤綾子(作家)
★★★★☆落下傘救助隊の医療兵が命を賭して戦場にとどまる実話だが、ジャングルで何が起きたか。軍が隠していた事を照らす。
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森直人(映画評論家)
★★★☆☆勇敢さという価値観の問い直しを含むが、飽くまでもヒロイズムに回収される。P・フォンダほかいぶし銀の役者陣に乾杯。
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洞口依子(女優)
★★☆☆☆恒星級な俳優陣(P・フォンダとプラマーの遺作という箔付き)を並べても軍人アゲのメロに寄りすぎ。ナム戦描写も薄味。
- もう最高!ぜひ観て!!★★★★★
- 一食ぬいても、ぜひ!★★★★☆
- 料金の価値は、あり。★★★☆☆
- 暇だったら……。★★☆☆☆
- 損するゾ、きっと。★☆☆☆☆
『ラスト・フル・メジャー 知られざる英雄の真実』(米)
3月5日(金)よりシネマート新宿ほか全国ロードショー
https://thelastfullmeasure.ayapro.ne.jp/
