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JRA「給付金不正受給問題」 “指南役”はおりも政夫の娘婿だった

 日本中央競馬会(JRA)は3月6日、所属する調教師や騎手、調教師の元で働く厩舎関係者が、新型コロナウイルス対策である国の「持続化給付金」を不当に受給したとされる問題についての調査結果を公表した。165人が総額およそ1億9000万円を受け取っていたという。“指南役”そして“協力者”はどんな人物だったのか――。この問題を報じた「週刊文春」2月18日号の記事を全文公開する。

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「給付を受けたのは100人以上、税金が約1億円支出された可能性がある。競馬界では受給の“指南役”とされる税理士と、勧誘した協力者の関与が問題視されている」(スポーツ紙デスク)

 日本中央競馬会(JRA)のトレーニングセンターで働く調教助手らが、国の持続化給付金を不正に受給したとされる問題。2月17日、野上浩太郎農相はJRAに「厳正な対応を取るよう指示した」と国会で答弁した。競馬担当記者が語る。

「実は競馬はコロナの影響で中止になったレースはなく、去年行われたレースの数は3456回と過去最多なのです。JRA関東労組の顧問税理士は、『競馬関係者は持続化給付金の申請事業者に該当しない』との見解を示し、申請しないよう呼びかけていた」

©文藝春秋

 ところが昨年5月、大阪の税理士法人が競馬関係者に対し、「経済産業省『持続化給付金』申請サポートについて」と題する文書を配布。〈申請要件を満たさない場合も、特例要件を探して、その満額適用を工夫・検討します〉と、給付金申請を勧誘していたのだ。

「週刊文春」が入手した別の資料には〈個人と会社の両方で貰える可能性が有ります!〉〈最高金額(個人100万円・会社200万円)申請を目指します!〉と強調。給付された場合、同法人は7~10%の報酬を受け取るという仕組みだ。

X氏が代表の税理士法人のHP

 この税理士法人は医療や介護、行政書士法人などが集まった経営コンサルグループの中核で、競馬関係者も顧客としてきた。

「代表のX氏(46)は馬主としても有名で、中央競馬と地方競馬、育成馬を含めると約100頭を所有。京都馬主協会の常務理事も務める競馬界の顔役です」(同前)