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ユニゾ「借入金リスト」入手 3位は北國銀行…上位に並ぶ外銀、地銀の“実名”

2021/03/24

 3月期末を控え、金融界が動向を注視している企業がある。中堅不動産会社ユニゾHD(横浜市)だ。

 もともとみずほFGの親密企業で、高収益の物件を多数保有する優良企業だったが、数年前からみずほ系列からの脱却を目指していた。その矢先、外部資本の買収攻勢に遭い、昨年6月、EBO(従業員の自社株買い取り)と呼ばれる奇策で株式を非公開化した。

 だが、ここから事態は急変する。一連の買収防衛策でユニゾの財務内容は大幅に悪化。にもかかわらず、EBO資金を用立てた米ファンドに優先的に2000億円超を返済してしまう。これに対し、47億円の社債を保有する香港ファンドが「優先返済は債権者平等の法則から見て問題」と批判。債権者保護の観点から破産申立に動き始めたのだ。

 ユニゾが破綻処理された場合、その影響は甚大だ。

 ここに〈令和2年9月末借入金残高表〉と題された1枚のリストがある。ユニゾの短期・長期借入金融機関の一覧表で、短期が約8億円、長期が約1954億円。計約2000億円弱の借入が記されている。融資金融機関の総数は88社だが、注目は融資額第1位がNew York Life Insurance(約296億円)、第2位がPNC BANK(約85億円)と海外金融機関が占めること。回収不能に陥った場合、「国際問題化しかねない」(メガバンク幹部)と懸念されているのだ。

令和2年9月末の借入金残高表

 一方、リスト上位には第3位の北國銀行(約84億円)、第4位のJA神奈川県信連(約70億円)、第5位の西日本シティ銀行(約67億円)、第6位の武蔵野銀行(約60億円)など、地銀やJAグループの県信連も並んでいる。