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黒川氏はなぜ「略式起訴」となったのか?

 検察と検察記者。そのあり方が焦点となったもう一つの事件が、黒川弘務元検事長の賭け麻雀問題に他ならない。3月13日には、東京地検が黒川氏を単純賭博罪で略式起訴する方針を固めたと報じられた。検察が下した起訴猶予処分に対し、東京第六検察審査会が「起訴相当」と議決し、地検が再捜査していた事件だ。

黒川弘務元検事長 ©共同通信社

 なぜ地検は判断を一転させたのか。結局、ここでも検審の意向を無視できなかった。一方で、黒川氏はヤメ検弁護士に転身するという。禁錮以上の刑が確定すれば弁護士資格は剥奪されるが、罰金刑で済めば正式な裁判が開かれず、弁護士としての活動も可能だ。これらの事情も踏まえ、地検と黒川氏側で“落とし所”を探った結果、今回、略式起訴となったと見られる。

 退官後、「ジャーナリズムは死んでいますよ」と“恨み節”を語っていたという黒川氏。それは彼の知るジャーナリズムが、記者と麻雀で“馴れ合う”ことだからだったのだろう。だが、ジャーナリズムとは、仮に麻雀を重ねても黒川氏の真実を書き切ることではないか。

 菅原氏と黒川氏。二つの事件を通じ、検察と検察記者のあり方が問われている。

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