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中国、サウジと黒いビジネス “世界最強の頭脳集団”マッキンゼーがトップ更迭

 米コンサル大手のマッキンゼー・アンド・カンパニーが揺れている。1926年創設で「世界最強の頭脳集団」と呼ばれ、世界中の企業や政府などに助言する同社は世界に130拠点を構え、従業員数は3万人を誇る。トップは2期6年務めるのが通例だが、現職のケビン・スニーダー氏(54)は1期での退任が決まった。

カナダ出身のスニーダー氏(マッキンゼーHPより)

「トップの選び方はローマ法王の選出会議に似ています。選ぶのは世界中にいる650人のシニアパートナー。まず10名の候補者を選出し、次にその10名をランク付けして上位2名に絞り、最後は多数決で決定する。現職は上位2名に残らなかったのです」(在米記者)

 その背景にあるのが相次ぐ不祥事だ。スニーダー氏が就任した2018年には、

「南アフリカの大統領に近く、公金を横領したインド系富豪にまつわる汚職に関与したと批判を集め、謝罪に追い込まれた」(同前)

 同年12月、中国のウイグル人収容所から6キロほどの距離にある場所で、ラクダに乗ったり、焚き火をするなど社員イベントをしたことが発覚。また南シナ海に人工島を建設する中国国営企業をサポートしていることや、サウジアラビアのムハンマド皇太子による改革プランの原案を作ったことも明らかに。「非民主国家の繁栄を助長している」(ニューヨーク・タイムズ)、「一流企業としての誇りに根ざした傲慢さ」(英フィナンシャル・タイムズ)などと“黒いビジネス”に批判が殺到していた。

 売上高は1兆4500億円とこの10年で倍増したが、非上場。急拡大で社風が変化したと言われる。