3月14日に初日を迎えた大相撲春場所。この場所前に角界を騒がせたのが、東関部屋の“存続危機”だ。
「初の海外出身関取として“ジェシー”の愛称で親しまれた元関脇高見山が1986年に創設。横綱曙や小結高見盛らを輩出した人気の部屋で、現在は幕下以下の6人の力士が所属しています」(相撲担当記者)
高見山の定年退職に伴い、09年に元幕内潮丸が部屋を継承。ところが一昨年12月、血管肉腫によって41歳の若さで他界する。
「師匠不在では所属力士らが土俵に上がれない規定があるため、同じ高砂一門の八角部屋の一時預りに。その後、昨年1月30日に部屋付き親方だった高見盛が年寄『東関』を襲名し、部屋を継承しました」(同前)
現役時代は取組前に顔や胸を叩くパフォーマンスから“ロボコップ”との異名を取り、絶大な人気を誇った高見盛。部屋の隆盛も期待されたが、なぜ1年で閉鎖話が浮上したのか……。ある親方が声をひそめて言う。
「高見盛はイヤイヤ引き受けたんです。『自分は師匠の器じゃない』と。彼は現役時代から“超個人主義”というか他人に興味がなく、愚直なまでに相撲一筋の男。44歳になった今も独身だし、とても部屋経営はできないと考えたのでしょう」
継承の話が出た昨年一月場所中にはこんな光景が。