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「お金を稼げないやつに未来はない」ミャンマー人を怒らせたSNS投稿

中国工場襲撃

2021/03/30

 ミャンマー国軍によるクーデター発生から2カ月近く、国軍と民衆の対立はなお続く。デモ隊への発砲などで少なくとも38人が死亡し、「最も血塗られた1日」と欧米メディアが呼んだ3月14日、ヤンゴン郊外で工場や企業が密集する産業集積地「ラインタヤ郡区」でも大事件が起きた。

 中国資本の複数の工場が襲撃を受けたのだ。中国メディアの報道では二輪車に乗った大勢の「暴徒」が棍棒などを手に暴れまわった。計32もの工場が襲撃され、衣料や肥料などを製造する5つの工場が放火で焼け、2人の中国人従業員が負傷した。中国政府は国軍に自国民の保護を要請、国軍が同地区を含んだ一部地域への戒厳令を発令する一因となった。

昨年1月、ミャンマーのミンアウンフライン国軍司令官と習近平主席が会談 ©共同通信社

 ロンドンに本部を置く人権団体「ビルマ・ヒューマンライツ・ネットワーク」のリーダー、チャウ・ウィン氏は事件2日前の12日に「1人の民衆が殺されれば、中国の工場が1つ灰燼に帰す」とツイート。デモ隊のリーダーは襲撃後、中国政府に対して「ミャンマーで操業する中国企業を守りたいのなら、クーデター政権を支持するのを止めるべき」と警告を発した。