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ファーストリテイリングより任天堂?…日銀の方針変更で「上がる株、下がる株」が見えてきた

2021/04/06

 3月25日の参院予算委員会で「日経平均株価が2万円程度を下回ると、保有するETFの時価が簿価を下回る」と述べた日銀の黒田東彦総裁(76)。その発言に先立つ3月18日、19日の金融政策決定会合で、これまで“爆買い”してきたETFの購入方針の変更に踏み切った。

金融政策決定会合後に会見する黒田総裁 ©共同通信社

「年6兆円としていたETF購入額の目安を撤廃しました。市場の混乱時により柔軟な買い入れをするためという名目ですが、テーパリング(出口戦略)に向けた第一歩と見ていいでしょう。次期総裁候補、日銀プロパーの雨宮正佳副総裁の意向が色濃く反映された形です。ただ、金融緩和の後退と受け止められるのを避けるため、購入の上限である年12兆円の枠は維持しました」(市場関係者)

 もう一つ、市場にとってサプライズだった方針変更がある。それまで日銀は日経平均連動型とTOPIX連動型、双方のETFを購入してきたが、後者に一本化する方針を示したのだ。

「日経平均は225社の平均株価で算出されるため、時価総額より、単純に1株あたりの値段が高いファーストリテイリング(8万円台)、東京エレクトロン(4万円台)、ダイキン工業(2万円台)、ソフトバンクグループ(1万円前後)など『値がさ株』に左右されてしまう。今回の方針変更は、そうした“歪み”を是正する動きです。ただ、日銀が日経平均連動型の購入をやめれば、値がさ株は大きな影響を受けてしまうでしょう」(同前)