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“圧倒的存在感”の広瀬すずと“非現実的な美少女”橋本環奈、意外すぎる「共通点」

CDB

2021/04/11

 4月3日放送の『ニノさん』の中では、4月新ドラマ『ネメシス』のシークレット出演者・橋本環奈が発表された。大きな注目が集まったのは、『ネメシス』で櫻井翔とともにW主演をつとめる広瀬すずとの初共演が実現したからでもある。

 映画『新解釈・三國志』に2人とも出演してはいるものの、広瀬すずはシークレットゲストとして完全に別のシーンでの短い出演であり、2人が同じ場所で撮影したシーンはなかった。1998年6月生まれの広瀬すずと1999年2月生まれの橋本環奈は同学年である。これまで同世代の若手スターとしてよく比較されてきた2人が本格的に共演する初めての作品が『ネメシス』ということになる。

広瀬すず ©getty

 これまで本格的共演がなかった背景には、実は2人が出演する作品がそれぞれ別の傾向に分かれているという理由もあるだろう。広瀬すずの出演作は『海街diary』『怒り』『三度目の殺人』、テレビドラマであれば『anone』と、日常を舞台にしたリアリズムの作品が多い。

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美少女ぶりが、設定やストーリーと矛盾してしまう

 一方の橋本環奈は『銀魂』『暗殺教室』『今日から俺は‼︎』など、コミック作品の実写化ヒロインに高い評価を得ており、たとえば同じ漫画作品の実写化でも、広瀬すずの代表作の一つである『ちはやふる』シリーズが部活動競技という日常を舞台にしているのに対して、橋本環奈は『キングダム』に代表される非日常的な作品が多いのだ。

 現在WOWOWで放送中のドラマ『インフルエンス』を見てもわかるように、橋本環奈の演技力はリアリズム作品でも十分に通じる上手さを持っている。にもかかわらず出演作にそうした非日常系コミックヒロインが多くなるのには、漫画やアニメの二次元ヒロインを実写化するのに、彼女の美貌と身長がうってつけだからというのもあるのだろう。

橋本環奈 ©getty

 だがそれは裏を返すと、橋本環奈をアイドルスターに押し上げた非凡な「小ささ」と「可愛さ」が、日常劇の中で時に浮き上がってしまうという難しさもあるのだ。

『かぐや様は告らせたい』のように、学校一の美少女という設定のキャラクターなら問題はなく、むしろ適役である。だがたとえば『ハルチカ』や『午前0時、キスしに来てよ』のような、平凡な少女役を演じると、橋本環奈の非現実的なまでの美少女ぶりが設定やストーリーとしばしば矛盾してしまう。