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“花園大仏教学科出身”ソフトバンク新社長、200億円自社株買いの狙い

2021/04/12

 孫正義氏(63)率いるソフトバンクグループ。その携帯子会社ソフトバンクは4月1日付で、副社長だった宮川潤一氏(55)を新社長に昇格させた。前社長の宮内謙氏(71)は会長に就く。

孫正義氏 ©文藝春秋

「新社長レースでは、榛葉淳副社長や今井康之副社長ら営業畑の幹部が有力視されていただけに、意外な印象です」(経済部記者)

 実家は臨済宗の寺で、花園大学文学部仏教学科を卒業した宮川氏。家業は継がず、会計事務所を経て、91年にネット関連企業を創業した。00年代に「名古屋めたりっく通信」を設立し、ブロードバンド事業を展開。その後、同社はソフトバンクに買収され、「ヤフーBB」に統合される。

「以降、成層圏での通信システム構築や、トヨタとの共同出資会社を率いるなど同社の技術面を牽引してきたのが、宮川氏。その実績を孫氏らが高く評価したようです」(取引銀行幹部)

 その宮川氏がぶち上げたのが、200億円規模の自社株買いだ。個人の取引として実行されるもので、ソフトバンクが資金を融資。宮川氏もHP上で「私個人として当社株式を保有することで、事業環境がいかに変化しようとも乗り越えていく」などと決意を示した。

 だが、この自社株買いには「別の狙いがあるのではないか」と市場では見られている。どういうことか。

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