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特集文春マルシェ

「無添加完熟明太子」と「岩がきグラタン」――20年以上のお取り寄せ生活でのお気に入り

文春マルシェ「美味随筆」〜お取り寄せの愉しみ#17 明太子&グラタン〜

2021/04/30

 食は人の営みを支えるものであり、文化であり、そして何よりも歓びに満ちたものです。そこで食の達人に、「お取り寄せ」をテーマに、その愉しみや商品との出会いについて、綴っていただきました。第17回は偏愛系ライターの小石原はるかさんです。

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 お取り寄せ生活を満喫するにあたって重要なのは「冷凍庫に常に一定のスペースを確保しておくこと」だ。インターネット黎明期からの20年以上に渡るお取り寄せ生活から到達した自説は、あながち見当外れではないと思う。だから、どんなにそそられる商品を見つけたとしても、配送温度帯の欄に「冷凍」という文字が見えたなら、冷凍庫の空き状況を確認せずにいきなり“ポチる”ことはご法度だ。

 さて、長いお取り寄せ生活の中で、複数回取り寄せているお気に入りの品は多々あるのだが、冷凍庫にストックされているとうれしいもののひとつが「明太子」。“朝麺健康法”と勝手に称して朝に焼きそばやパスタを食べることが多く、思い立ったらいつでも明太子スパゲッティにありつきたいため、上質な明太子をストックしておくことが重要なのだ。やや太めのパスタを茹で始めたら、お皿の中で明太子とバターを茹で湯少々とともに混ぜ合わせておく。

 明太子の味によってはこの段階で昆布茶の粉末を混ぜることもあるのだが、その点「コク旨造り無添加完熟明太子」ならば、その必要はなし。魚卵のピュアな味わいと粒のハリを楽しむためにはバター以外は混ぜものなし、が好ましい(海苔もしくは紫蘇のトッピングは可とする)。表示時間どおりに麺を茹でたらすかさずお皿に投入、先程の明太子バターと混ぜ合わせて一気に食す! コクがありつつ品の良い味付けと上品な辛さが実にパスタと好相性で、あっという間に完食。作るのに要する時間よりも食べるのに要する時間のほうが圧倒的に短いのが切ない限りだが、定期的に欲してしまう……。

コク旨造り無添加完熟明太子

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