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「感染者が減って、病棟全体で陽性の患者さんがはじめて0になったことが3月頭にあったんです。でも、それも2週間くらいで、あっという間に増えだした。専門家の方々が指摘されていますが、解除を前倒しした後、他の地域に比べて感染が急拡大したのは否めません。本当ならPCRの検査数をもっと拡大するべきだったと思います。例えば高齢者施設では、多くのクラスターがスタッフから持ち込まれています。結果論ですが、スタッフのPCR検査が徹底されていれば多くのクラスターは防げたんじゃないかと思います。吉村(洋文)府知事はイソジンとか、ワクチン開発とか、たいそうなことをぶち上げる前に、もっと地道にできたことがあったんじゃないかなって思います」

 看護師の日常生活にも深刻な影響が出ている。

「本当に職場への往復と日用品の買い物くらいで、電車に乗るのもはばかられるような状態が続いています。外出は、もう1年くらい控えています。つらいです。この4月からはさらに厳しくなって、同居者以外とは一切会わないで下さいと病院からは言われています」

 今、前出のBさんが強く訴えたいのは、変異株が中心となった「第4波の危険性」と、それと乖離した人々の行動だ。

「私達も驚くのですが、10代の子でも感染している状況です。小・中学生でも感染し、症状が出ている。それなのに、『慣れ』が人の流動を止めない。大阪の人口100万人あたりの死者数はインドより多いと報道されています。重症化の速度は速く、発熱外来を予約して自分で歩いて来た方が、病院に到着した頃には低酸素ですぐにでも挿管が必要な状況になってしまっている。ものすごく怖い」

自宅療養中の患者。ハンガーに点滴をつり下げている
 

 Bさんは、時々、コロナで亡くなった方の遺族から優しく「どこも断られていると聞くのに、自分の家族は受け入れてもらえただけで感謝しています」と声をかけられるという。

「ご遺族にそんなことまで言わせてしまって、益々やりきれない。本来当たり前のはずの医療がもうできてないので、完全に医療崩壊だと思います」

 Aさん、Bさん、Cさん。3人に共通するのは、「医療現場の危機感を、少しでも多くの人に共有してほしくて取材に協力した」という思いだった。

 5月11日(火曜)16時配信の「週刊文春 電子版」および12日(水曜)発売の「週刊文春」では、今大阪の医療現場で何が起こっているのかを徹底取材。大学病院のICUの様子や、病院長の実名インタビュー、医師や保健師の証言をもとに、「もう70歳以上は受け入れられない」という医療崩壊の現場の詳細を報じている。

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