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日本経済のためにはペットボトルよりアルミ缶を買ったほうがいいワケ

中学や高校で習った数列の公式を思い出していただくと計算できるのですが、67%の水平リサイクルを無限に繰り返していくと、最初に1個作ったアルミ缶は最終的に3個生まれることになります。つまりアルミを精錬するのに電気代が銅の10倍かかるといっても、リサイクルを徹底すれば最終的には電気代は3分の1で済むようになる。

こういった実に緻密な連鎖まで考えないと地球温暖化の抑制にはつながりません。近年、異常気象が繰り返され、地球環境がもうすぐ後戻りできないところに到達しそうだと言われています。止めるなら2020年代に世界全体でアクションを起こさなければならない。その前提で企業に求められる持続的な成長への取り組みは非常に重要なものになってきています。まだブランドイメージを高める程度の取り組みしかできていない企業も多い中で、良品計画の発表は非常によい着眼点を突いていると思います。

世界のアルミニウムの40%は中国で生産されている

そしてわたしたち消費者も常に地球環境については情報をアップデートすべきです。ペットボトルに関しても水平リサイクルの取り組みがこれから増えていくはずです。今は12%の水平リサイクル率が50%まで増えれば、1本のペットボトルは最終的に2本分になります。そうなれば使われる石油の量は半分で済む。将来的には日本コカ・コーラにならって、良品計画がアルミ缶からふたたびペットボトルにパッケージを変える日がやってくるかもしれないわけです。

さてアルミ缶のもうひとつ別の話から、菅総理の46%の削減目標へと地球温暖化を巡る話を続けていきましょう。

さきほどアルミニウムの精錬には大量の電力を消費することから日本ではオイルショック以降、アルミの生産工場はほとんどが海外に移転したという話をしました。ではどこの国がアルミニウムを生産しているのかというと、世界の40%は中国で生産されています。

その理由は中国が世界的なボーキサイトの原産国だということに加えて、電力料金が国際的に見て安いという理由があります。そしてここで重要なことは、中国はこれまで資源国として化石燃料を豊富にもっていたことから電力が安かったわけですが、そこから今、世界最大の再生エネルギー国家に生まれ変わろうとしていることです。