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日本経済のためにはペットボトルよりアルミ缶を買ったほうがいいワケ

ゴビ砂漠で進む太陽光発電所の建設

少し前まで、北京は大気汚染がひどく、市民の大半がマスクをして生活をしている様子がたびたびニュースで取り上げられました。しかし最近の北京は違います。中国という国は「大気汚染が問題だ」となると、徹底的に撲滅するため強権を発動します。その結果、北京の大気はここ10年でかなりきれいになりました。新型コロナのワクチン接種も進んでいることから、北京は「マスクのいらない都市」になりつつあります。

中国では広大なゴビ砂漠に大規模な太陽光発電所の建設が進んでいます。太陽光発電というと日本人はコストが高い発電だと思いがちです。しかし、技術革新が進んだことで、現在では火力発電よりも方式によっては安く電力を作ることができるようになりました。

しかも中国は1000kV以上の超高電圧の送電網の建設を始めています。日本の高圧送電網だと電力の輸送ロスが大きいところ、この規模の超高電圧網だとゴビ砂漠から上海まで電力を送っても経済的な電力ロスがとても小さいのです。

そしてアルミ缶についても、これまでのように化石燃料を燃やして作った電力から、太陽光電力で精錬することになれば、ますますエコだという話になるかもしれません。ややこしいとお感じになるかもしれませんが、こうやってSDGsへの取り組みが高まるたびに素材やエネルギー源同士の競争が起きて、前提条件もどんどん新しく変わっていくべきなのです。

アメリカが「50%の削減目標」をぶち上げられたワケ

4月22日に開催された気候変動サミットで示されたような地球温暖化を抑えるための高い目標には、ここ10年間で起きたグリーンエネルギーの生産コストの低下が非常に大きな意味をもっています。そして中国、アメリカ、欧州といった地域に比べると実は日本はグリーンエネルギーの生産コスト面で劣位にある。このことがこれから先の日本経済に大きな負担を生む可能性があるのです。

中国がゴビ砂漠という資源を持っているのと同じように、アメリカも非常に広い面積の砂漠を持っています。今回バイデン大統領が50%の削減目標をぶち上げましたが、その国土の特性を生かせば、目標達成は決して不可能な数字ではない。ここが中国とアメリカの有利な点です。