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「自分が本当にやりたいことを見つける方法」若い人だけじゃなく中高年にも刺さったメソッド

『世界一やさしい「やりたいこと」の見つけ方』(八木仁平 著)――ベストセラー解剖

2021/05/19
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『世界一やさしい「やりたいこと」の見つけ方』(八木仁平 著)KADOKAWA

「四十にして惑わず」と孔子は説いたが、人生のコマはそうスムーズに前に進むとは限らない。自分探しゲームを続け、迷走している人は少なくないだろう。

 本書は、そんな人に役立つ「自分が本当にやりたいこと(仕事)を見つける方法」を、とことん実用的に解説。それは「(1)好きなこと(情熱)×(2)得意なこと(才能)×(3)大事なこと(価値観)」という公式から導き出せるとし、(1)から(3)までの自分なりの答えの出し方が丁寧に示されている。著者は「自己理解プログラム」を開発し、YouTube等で発信している若き経営者だ。

「読後に『がんばろう』と思えるだけの本ではなく、内容に沿ってステップを踏んで考えていけば、最後には必ず自分が本当にやりたいことを見つけられる作りになっています」(担当編集者の小川謙太郎さん)

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 お笑い芸人「オリエンタルラジオ」の中田敦彦によるYouTube大学での絶賛もヒットを後押し。若い世代が中心と思いきや、40代、50代の読者にもよく売れているという。

「自分は何をやりたいのかわからないという悩みは、中高年の方がより切実なのかもしれません。本書はまた、今の仕事に満足している人に対しても新たな視点を与えてくれます。私自身、本書のメソッドで『次世代の育成』という思いがけないキーワードを発見できました」(小川さん)

2020年5月発売。初版7000部。現在16刷20万3800部(電子含む)

「自分が本当にやりたいことを見つける方法」若い人だけじゃなく中高年にも刺さったメソッド

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