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連載シネマチャート

アンソニー・ホプキンスのアカデミー賞受賞で話題…でもどんな話? 「ファーザー」を採点!

シネマチャート

〈あらすじ〉

ロンドンで独り暮らしをしている81歳のアンソニー(アンソニー・ホプキンス)は、近所に暮らす娘のアン(オリヴィア・コールマン)が心配して手配した介護人を、ことごとく拒絶していた。ある日アンソニーは、アンが新しい恋人とパリへ移住することを知り、ショックを受ける。そんな中、アンと結婚して10年以上になると語る見知らぬ男が自宅に現れ、アンソニーは混乱する。また、もう1人の娘、最愛のルーシーの姿がなぜか見当たらない。現実と過去の記憶、幻想や妄想の境界線が、彼の中で日に日に曖昧になっていき……。

〈解説〉

フロリアン・ゼレールが初めて長編映画のメガホンを取り、自身の戯曲「Le Père 父」を映画化。認知症の父の視点で、家族や介護者たちとの関係を描くヒューマン・ドラマ。第93回アカデミー賞で主演男優賞、脚色賞受賞。97分。

  • 中野翠(コラムニスト)

    ★★★★☆立派だった父親の崩壊。記憶の混濁。老いの残酷さと救い。A・ホプキンスも83歳か。父母との別れの記憶も重なる。胸にしむ。

  • 芝山幹郎(翻訳家)

    ★★★★☆動揺する老人の視点と観客の眼を同期させる手法が大胆だ。ブニュエルが用いた技でサイコスリラーの匂いも漂わせる。

  • 斎藤綾子(作家)

    ★★★★☆見知らぬ誰かが生活に踏み込んで、貴重品が盗まれても全てが自分の間違えとされる。身の毛がよだつほどリアルな恐怖。

  • 森直人(映画評論家)

    ★★★☆☆「巧い芝居」を堪能させるための設計としては過不足ないのかも。舞台劇のエッセンスを映像で味わいたい方にお薦め。

  • 洞口依子(女優)

    ★★★★☆認知症という喪失の感情が恐ろしく伝わる洞察力。ホプキンスのホラー感。共感する以上に微妙な「憐憫」の想いが残る。

  • もう最高!ぜひ観て!!★★★★★
  • 一食ぬいても、ぜひ!★★★★☆
  • 料金の価値は、あり。★★★☆☆
  • 暇だったら……。★★☆☆☆
  • 損するゾ、きっと。★☆☆☆☆
©NEW ZEALAND TRUST CORPORATION AS TRUSTEE FOR ELAROF CHANNEL FOUR TELEVISION CORPORATION TRADEMARK FATHER LIMITED F COMME FILM CINÉ-@ ORANGE STUDIO 2020

『ファーザー』(英、仏)
5月14日(金)よりTOHOシネマズ シャンテほか全国ロードショー
https://thefather.jp/

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