昭和34年(1959年)創刊の総合週刊誌「週刊文春」の紹介サイトです。最新号やバックナンバーから、いくつか記事を掲載していきます。各号の目次や定期購読のご案内も掲載しています。

source : 提携メディア

genre : ビジネス, 働き方, 企業

大卒の新人をたった1週間で退職に追い込んだお局職員の"ある口癖"

それ以外にも深夜に徘徊(はいかい)する人に、規定以上の睡眠薬を服用させたり、尿取りパッドを4時間おきに替えないといけないところを、夜勤者が睡眠をとりたいがために、2枚重ねにして手間を省いたりすることもあるらしい。

朝、利用者にラジオ体操をさせなければいけないのに、「みなさん、最近お疲れみたいで、血圧も高めですから今日は休みましょう」と、無理やり理由をつけて、何日もその作業を怠る施設もあったという。

ただ親族が面会に来ると、そのような老人ホームに限って職員が信じられないくらいの愛嬌をふりまく。中にはろくに食事を温めないで出す老人ホームがあったり、テレビを観ながらオムツを替える職員もいたという。人を人として扱わないのだ。

いじめを受けた新人は1週間で辞めてしまった

友人はそのときのことを施設長や上司に訴えたが、彼らは見て見ぬふりでやりすごし、まったく改善されない職場も多かったという。結局、人手不足がその原因の根底にあるようだった。

その点、私の勤務する施設では職員の入れ替わりは激しいが、職員が手を抜いたり、横着な作業をするようなことは一切ない。皮肉にも北村による厳しい監視のおかげでそんなことはできないのだ。結局、幸助君は、わずか1週間でここを去っていった。私は幸助君になんの力にもなれなかった。

真山 剛(まやま・ごう)
介護職員
1960年生まれ。鹿児島県出身。大学卒業後、デザイン事務所勤務、建設コンサルタント役員、居酒屋経営などを経て、56歳のときに「介護職員初任者研修」を取得し、介護の世界へ。以来4年のキャリアを積む、九州の介護施設に勤務する現役介護職員。

この記事の写真(1枚)

ツイッターをフォローして最新記事をいち早く読もう

文春オンラインをフォロー