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わいせつ教員防止法、免許再取得を認めるかの判断基準めぐり「教育委員会に丸投げでは」の指摘

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genre : ニュース, 社会, 教育

免許再取得、審査基準が課題 「教委に丸投げ」指摘も―わいせつ教員防止法

教員による児童生徒へのわいせつ行為を防止する新法が全会一致で可決、成立した参院本会議=28日午前、国会内

 教員による児童生徒へのわいせつ行為を防止する新法が28日の参院本会議で可決、成立した。各自治体の教育委員会には、懲戒免職となった教員が免許の再取得を申請した場合、拒否する裁量が認められる。ただ、再取得を認めるかどうかの判断をめぐり、関係者からは「教委に丸投げの部分があるのでは」との指摘も。国には教委の審査に関する統一的な基準づくりが求められる。

 新法は公布後1年以内に施行。同法は、文部科学相がわいせつ教員防止のための施策を効果的に推進するための基本指針を定めるよう明記している。

わいせつ教員防止へ向けた新法の成立を受け、記者会見する石田郁子さん=28日午後、文部科学省

 15歳から19歳まで教員から性暴力を受けた経験を持つ石田郁子さん(43)は法成立後、文科省内で記者会見し、「何十年も動かなかった問題が動いたのは良かった」と評価した。一方、審査基準や性暴力の定義について「新法を読む限り、教委は(対応を)丸投げされて混乱するのではないか」と指摘。国の指針に、実効性ある審査基準を盛り込むよう要望した。

 萩生田光一文科相も4月の記者会見で「ある自治体では再び免許が出され、別の自治体では出さない、その違いは何だということがあっても困る」と述べ、一定の基準が必要との考えを示す。ただ同省幹部は「地方教育行政や教員免許法との関係を考えると、簡単なルールづくりではない」と漏らす。

 新法作成を議論してきた与党ワーキングチームのメンバーは「各教委の審査基準がバラバラでは困る」と強調。これまで報告されている教員のわいせつ事案を類型化するなどして、基準づくりに早急に着手するよう国に求めた。

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