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暴言、暴力、ザル警備…迎賓館で“パワハラ横行” 内部資料入手

〈警衛長として資質がなにも備わっていない。また人間的にも褒めるところがない。やる気が見えない以上、警衛長を辞めるべき〉

〈信用失墜どころか、不信感、こんな者を上司と仰ぐ事を強制される部下の身になってほしい〉

 内部資料でこう糾弾されているのは、迎賓館赤坂離宮で現場警備のトップを務めるX警衛長(59)だ。

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 外国の国王や首相の接遇や天皇も参加される晩餐会が行われ、世界に誇る「おもてなし」の舞台となる迎賓館。16年度から菅義偉首相(当時官房長官)の旗振りで観光資源の目玉として一般公開が拡大されている。

 前代未聞の侵入事件が起きたのは今年1月2日。男が迎賓館敷地内に侵入し、さらに隣接する、天皇家や秋篠宮家のお住まい「赤坂御用地」にまで入りこんだのだ。結局、三笠宮邸付近で皇宮警察が発見し、逮捕。男は「皇族に会いにきた」と供述した。

侵入事件の起きた西門

 この事件で露見したのが迎賓館の“ザル警備”だ。

「内閣府職員である警衛官が警備を担当していますが、実は侵入時、センサーが作動し警報が鳴り、モニターにはっきりと侵入者が映っていた。ところがある警衛官は携帯ゲームに夢中。別の警衛官も注意散漫だった。そのため誰一人侵入に気づかなかったのです。男は迎賓館内を約1時間もうろついた後、御用地に入っていた」(迎賓館職員)

 当該警衛官らは戒告処分になったのだが、

「不祥事の根本原因はX警衛長による当番の割り振りでした。二班交代なのですが、一班をベテランで固め、事件当時警備していたのは経験の浅いメンバーばかりでした」(同前)