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「海老蔵さんを好きになったんです」

 キャスターとしてキャリアを重ねていた2010年、麻央さんは歌舞伎役者の市川海老蔵との婚約を発表。人気絶頂のキャスターと若手歌舞伎役者の婚約は世間の話題を独占した。ツーショットでの会見で、麻央さんは「イメージと違って(海老蔵さんは)さわやかな方だと思いました。『来世も再来世も一緒にいたい』と言われたとき、とてもうれしかったです」と笑顔で答えている。

 二人がお付き合いを始める少し前だったと思います。「海老蔵さんを好きになったんです」と突然切り出されて、私は「エッ!」と声を上げて驚きました。

2010年1月、婚約発表の記者会見をする市川海老蔵さんと小林麻央さん ©共同通信社

 出会いは2008年12月、「ZERO」での海老蔵さんへのインタビューでした。終始和やかに進み、収録は無事に終わりました。しばらくして麻央から「お正月の海老蔵さんの舞台に誘われたので行っていいですか? 母と一緒に行くので」と聞かれました。

 それから徐々に親しくなり、海老蔵さんの熱い思いに心が動かされていったようです。二人が付き合うようになってからは、トントン拍子に話がすすんで、半年ほどで婚約することになりました。

恋にもまっすぐな女性だった

 海老蔵さんは過去に浮名を流されていましたし、立場上心配になって麻央に気持ちを確認したこともあります。でも、彼女が海老蔵さんを信じる姿勢は変わらなかった。麻央は仕事にもまっすぐだけど、恋にもまっすぐな女性でした。

 梨園の世界に入ることは、普通に結婚するのとは違った大変さがあります。キャスターの仕事を続けながら、彼女はお茶を習いに行き、着付けの教室に通い、海老蔵さんを支えるために一生懸命でした。料理教室にも通い始めました。何もないゼロのところから、ごく短い期間で、吸収していく姿を驚きながら見ていました。

 キャスターの仕事に未練がなかったとは思いません。しかし、麻央はきっぱりと仕事を辞めて夫を支えると決めていました。私たちも当代きっての歌舞伎役者の妻になる麻央を気持ちよく見送ることにしました。将来、余裕ができてきたら、また一緒に仕事をしようということで、事務所に籍は置いたままでした。