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「おかえりモネ」祖父役・藤竜也 「妻と毎日必ず手をつなぐ」“伝説の女優”との結婚生活

 NHK連続テレビ小説「おかえりモネ」で、ヒロイン(清原果耶・19)の祖父役として朝のお茶の間に渋い雰囲気を発散しているのが藤竜也(79)だ。

「『おちょやん』のトータス松本のように、最近の朝ドラはヒロインの父親役が話題になることが多い。今回の内野聖陽演じる子離れできない銀行マンの父親も意外性はあるが、気仙沼のカキ養殖の名人役で出演する藤の存在感も負けていない」(放送記者)

作詞家の一面も持ち、宇崎竜童などに詞を提供 ©文藝春秋

 藤は、今や少なくなった“映画会社専属俳優”の経験を持つ大ベテラン。その俳優人生は有楽町でデートの待ち合わせ中にスカウトされ、日大芸術学部を中退して日活に入った日から始まった。1962年「望郷の海」でデビュー。翌年「夜霧のブルース」で石原裕次郎と共演し、可愛がられるようになった。藤はのちに裕次郎を「この人のためなら」と思える人だった、と振り返っている。

 日活時代にはもうひとつの大きな出会いが。

「浅丘ルリ子と並ぶ日活のトップ女優だった芦川いづみ(85)と恋仲になったのです。交際1カ月で結婚を決意した藤だが、当時の藤は助演格。芦川との結婚が許されるはずもない。だが裕次郎が日活の重役を説得し、68年に結婚。芦川は引退し、以降、公の場には殆ど姿を現していない。藤は芦川のためにも“ちゃんとした俳優になる”と腰を据えて俳優修業に取り組んだ」(元映画記者)