「産みたいなら好きにして。俺は認知しないし」
「河本さんと一緒に過ごして、楽しい時もあったんです。だからなかなか別れる決心がつかなくて……。いま思うと本当に馬鹿なことをしたなと後悔しているのですが、河本さんの自宅に帰って『妊娠した』と嘘をつきました。もう彼と性行為をしたくないということもありましたし、そうでも言わないと家から出してもらえないような状態でもありました。そしてなにより、彼の気持ちを確かめたかった。
それで河本さんがモラハラ発言を反省して、妊娠を喜んでくれるならもう一度やり直そうと思っていたんです。もし冷たい態度をとられても、それはそれで吹っ切れるかなと思って」
A子さんの言葉を聞いて、河本氏が発したのは「産みたいなら好きにして。俺も認知しないし」だったという。
「覚悟はしていましたが、ショックでした。その後、河本さんの家へ行ったとき、体調が悪くなってトイレにいると『邪魔なんだけど』と言われたこともありました。これはもうダメだなと思っていたとき、嘘がばれたんです」
2月12日、河本氏はA子さんが通ったことのある複数の産婦人科に電話をし、妊娠の事実について確認したのだという。
「実家に内容証明送るよ」電話で母親を罵倒
「嘘だと知った河本さんから『俺は堕胎費用も負担するつもりだったし、そんな嘘ついて詐欺じゃん』と言われました。私はそんなもの請求したこともありません。そう言い返したら、『そもそも俺が家賃払ってるんだから、それで浮いたお金で堕胎費用を払うつもりだったわけでしょ? つまり、それは俺の金だから』とつめてきたんです」
この日以降、A子さんは河本氏の自宅へ帰ることはなく、河本氏からの連絡を無視し続けている。しかしA子さんの誕生日の翌日である2月25日、河本氏から《このままだと終われないからとにかく話させて》とLINEメッセージが送られてきた。
「それでも無視していたのですが、25日に知らない番号から電話がかかってきたので思わず出てしまったんです。電話をかけてきたのは河本さんで『なんで出ないの? ありえなくない? 実家に内容証明送るよ』と責められました。私が『勝手にすれば、好きにして』と言うと、河本さんは母にも電話をしてきて、裁判をするなどと脅してきたんです。『32年間で1番プライドを傷つけられた』『A子さんはなんでこんな風に育っちゃったんでしょうね』とも言ったようで、母はとても怒っていました」