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花粉やほこり、ダニのアレルギーとコロナワクチン…アナフィラキシーの経験なければ接種に問題なし

source : 提携メディア

genre : ライフ, 医療

花粉やほこり、ダニのアレルギーとコロナワクチン…アナフィラキシーの経験なければ接種に問題なし

 30歳代後半のKさんは、以前から抱えているアレルギー性鼻炎の症状について相談をしに来院された。複数の花粉にアレルギーがあり、一年中時々症状が出るので、その時だけ抗アレルギー薬を飲んでいる。薬の内容や内服方法について相談しながら話しているうち、新型コロナワクチンの話題となった。

食物アレルギーでも大丈夫

 Kさんはワクチンを接種したいと思っているが、アレルギー疾患があるので不安だという。コロナワクチンの副反応については不安に思う人も多い。花粉やほこり・ダニなどによるアレルギーの方は多いが、接種に差し支えることはない。

 食物アレルギーも通常は接種して問題ない。しかし今までにどんな原因でもアナフィラキシーショックとなったことがある方は注意が必要だ。そういう方は予約する前に、かかりつけ医とよく相談してほしい。

化粧品に原因物質

 コロナワクチンの重大なアレルギーの原因にポリエチレングリコールという物質が挙げられている。ポリエチレングリコールはポリソベートという物質と似ている。ポリソベートはインフルエンザワクチンなどなじみのワクチンにも含まれているもので、乳化剤としてパンやチョコレート、市販のカレールーなどたくさんの食品に使われている。一方ポリエチレングリコールは化粧品にも多く含まれることから、女性の方が男性よりアナフラキシーショックが多い事実との関連が考えられている。

胃や大腸の内視鏡検査でも

 その他ポリエチレングリコールは、胃の内視鏡前に飲む〝胃を見やすくする薬〟にも含まれ、大腸内視鏡の検査当日に飲む下剤にも含まれる。このような検査を受けたことがあり、その際問題なく検査できたのであれば、まず心配ない。現在接種が進んでいるファイザー社、モデルナ社のワクチンはすでに日本の医療現場でも有効性が実感できているワクチンだ。将来的な副反応を危惧する声もあり、その点はまだわからないことも残されているが、コロナ感染による健康被害のリスクとてんびんにかけると、できるだけ大人には接種を勧めたい。

接種翌日は休めるように

 Kさんはインフルエンザワクチン接種後に赤く腫れる体質があり、アナフィラキシー以外の副反応も心配されていた。実際、特に若い女性は2度目の接種後に高率に発熱が見られる。熱はなくとも、2度目は 倦怠(けんたい) 感・頭痛などもあり、1度目、2度目とも翌日は仕事を休める体制をお願いしたい。また2度目の方がより副反応が強い場合も多く、2度目の接種前は先にアセトアミノフェン(カロナール)300ミリグラムを飲み、その夜と翌日に発熱や頭痛がある場合は、その都度内服するようKさんにお願いした。心配がある方は、ぜひ事前にかかりつけ医に相談してみてほしい。(常喜眞理 医師)

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