ファミレスを待機所がわりに売春をする未成年の少女。商売道具はスマホと体。スマホで男(通称、打ち子)がマッチングアプリで客引きをする。待ち合わせ場所に少女たちを行かせるデリバリー形式。未成年援デリとよばれている。
書き込みのプロフィールと全然違う客が来たり、車でつけられてさらわれたり、警察の囮だったりもする危険でアンダーグラウンドな商売です。
「あたしらには消耗してる時間なんてない」
そんな危険な場所だが10代で家を飛び出した少女たちの中には、ここでしか金を稼げない理由のある女の子も多い。
そんな少女たちのリアルを描いているのが『アンダーズ〈里奈の物語〉』。
彼女たちにとって携帯電話は大事な商売道具。いつ使えなくなるかわからない「トバシ」とよばれる他人に契約させた携帯のSIMカードを入手するところから始まる。それらを裏で売買する道具屋と関わりがあったり、ヤクザとの危険な関係もあったり…。
「イケなかったから金は払わないよ」“痛客”とよばれる客
客の中には“痛客”とよばれる問題客も多数存在。女を痛めつけないと満足しない客や、難癖をつけて金を支払わない客。
法律で守られていない彼女たちは、自分たちの身は自分たちで守らなければなりません。