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連載シネマチャート

熾烈な受験戦争、いじめ、同級生の自殺。次の標的は…中国の若者を取り巻く社会問題 「少年の君」を採点!

シネマチャート

〈あらすじ〉

進学校に通う高校3年生のチェン・ニェン(チョウ・ドンユイ)は、名門大学を目指して勉強に励んでいる。「全国統一大学入試(=高考)」が近づくに連れて、日に日に校内が殺伐としていく中、同級生の少女がクラスメイトからのいじめを苦に、飛び降り自殺で命を絶つ。いじめの次の標的となったチェン・ニェンは、唯一の身内の母親が出稼ぎ中で、誰にも助けを求めることができなかった。ある日の下校途中、暴行を受ける不良少年のシャオベイ(イー・ヤンチェンシー)を救ったことをきっかけに、孤独な2人は次第に引かれ合っていくが……。

〈解説〉

俳優として活躍するデレク・ツァンの、『七月と安生』に続く監督第2作。中国の若者を取り巻く社会問題を背景に、優等生と不良少年の恋を描く青春映画。第93回アカデミー賞国際長編映画賞ノミネート。135分。

  • 中野翠(コラムニスト)

    ★★★☆☆鬱屈した少女と少年の相寄る魂? 陰湿なイジメは万国共通? リアルな話だろうが興味は持てず。街並と生活感を楽しむ。

  • 芝山幹郎(翻訳家)

    ★★★☆☆「切実」という感覚が念頭にあったのだろうが、底のほうで意外に俗情と結託している。余白が足りず、作り込みが目立つ。

  • 斎藤綾子(作家)

    ★★★★★いじめと貧困。家族関係の貧しさ。それらが受験という現実の裏に根深くある。若い2人の切実な想いと信頼に泣けた。

  • 森直人(映画評論家)

    ★★★★☆『リリイ・シュシュのすべて』からの影響大か。学校という戦場を軸に社会の苛烈な軋みを生きる青春像。主演2人も骨太。

  • 洞口依子(女優)

    ★★★★☆多種の素材を生かした濃厚な旨味の澄んだ「湯」のよう。社会的背景と俳優の魅力を見事に活写。さすがD・ツァン監督。

  • もう最高!ぜひ観て!!★★★★★
  • 一食ぬいても、ぜひ!★★★★☆
  • 料金の価値は、あり。★★★☆☆
  • 暇だったら……。★★☆☆☆
  • 損するゾ、きっと。★☆☆☆☆
 

『少年の君』(中・香)
7月16日(金)より新宿武蔵野館、Bunkamura ル・シネマほか全国ロードショー
https://klockworx-asia.com/betterdays/

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