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「不備を猛省してください」五輪運営責任者に医療スタッフが悲痛な直訴メール

 試合前夜に急遽、会場と時間が変更された東京五輪の女子サッカー決勝(8月6日)を巡り、組織委員会の医療スタッフが、大会運営を統括する中村英正ゲーム・デリバリー・オフィサー(53)に、医療従事者の負担の重さなどを訴えるメールを送っていたことが「週刊文春」の取材でわかった。医療スタッフと中村氏のメールのやり取りを入手した。

 女子サッカーの決勝は当初、新国立競技場(東京都新宿区)で午前11時のキックオフが予定されていた。ところが、準決勝を突破したカナダとスウェーデンが酷暑を理由に時間の変更などを求めた結果、試合前日の8月5日夜、会場を横浜国際総合競技場(神奈川県横浜市)に移し、夜9時のキックオフとすることが決まったのだ。

急遽試合時間、場所が変更になった女子サッカー決勝 ©共同通信社

 中村氏は翌8月6日朝7時、組織委員会の職員たちに向け、以下のようなメールを送っている。

〈今日の女子サッカーの決勝ですが、時間と場所が変更になりました。想定を超える暑さが原因です。

 時間を夜に変更する場合、オリンピックスタジアム(註・新国立競技場)では陸上競技が開催されることになっており、別会場とせざるを得ませんでした。

 実は競技毎にコンティンジェンシープランを作成しており、天候等が理由で予定された会場で競技の遂行が難しくなった場合、別会場で行う旨が記載されています。今回はそれに基づいた措置であり、いわゆる会場変更とは異なります〉

財務官僚の中村GDO ©共同通信社

 これに対し、医療スタッフの1人が8月6日夕方5時過ぎ、関係者への一斉送信の形で、中村氏に返信した。

〈中村様、〇〇です。今回の急な会場変更は現場に多大な負担をかけています。(略)医療スタッフは極一部ですが、ISY(註・横浜国際総合競技場)のその他のスタッフは不眠不休で頑張っていただいているので何事もなく無事に終了できると思います〉

 そして、こう続けたのだ。